旧古河庭園は薔薇園だけでなく、日本庭園も散策しました。
心字池。上空から見たとき、漢字の「心」に見える池を総称してこう呼ぶのですが、その代表のような池です。作庭は小川治兵衛で、池を中心に枯滝、大滝、中島が絶妙のバランスで配置されています。
その心字池の東側のほとりにある「雪見型灯篭」です。水辺に据えることを目的とした灯篭で、水面に反射した姿が浮いたように見えることから「浮見」となり、これが「雪見」に転じたとする説があります。 3~4本の脚と大きな笠が特徴となっています。
園内にはたくさんの石灯籠があります。こちらは「濡鷺型灯籠」。ほかに較べ笠が厚く反りがありません。
これは「奥の院型灯篭」です。春日大社「奥の院」の燈篭を模したもので、側面に彫刻してある唐獅子が特徴。園内に数ヶ所あります。
「泰平型灯篭」笠の縁が蕨(わらび)のように渦巻状に沿った部分を「蕨手」(わらびて)という。竿が太くて節も3つあり、名が示す通りどっしりとした「泰平感」を漂わせている。
枯れ滝の上にある「十五層塔」
ネコが悠々と小川の飛び石を渡り、対岸へ歩いて行きました。
庭園東にある「書庫」です。本郷通りに面しており、塀の隙間から道路を見ることもできます。やや高台にあるためか、あまり人は来ないようです。
茶室は心字池と書庫のちょうど中間辺りにあります。抹茶一服500円。また毎月一回、裏千家茶道教室が開かれているそうです。
「崩石積」。京都で発達した伝統的な工法です。ぎりぎりのバランスを保ちながら石を組み上げ、造形美へと昇華させています。これも小川治兵衛の力作とされています。
「大滝」。10メートル以上の場所から落ちる滝。水源は井戸水と池水の循環を利用しています。滝の前にはベンチがあり、小休止や記念撮影も可能なスポットになっています。
なかなか趣のある作庭で、秋口なら薔薇と紅葉で二重の楽しみ方が出来そうです。
さて、最後は駒込駅のすぐ北の現在の駒込橋の袂にある「染井吉野桜記念公園」に 先代の欄干が保存されています。「駒込」橋の名前も入っており、石製の親柱と鉄製の洋風の欄干が残っており、風格のある美しさが印象的でした。