花火の本―線香花火から、仕掛花火のスターマインまで | geezenstacの森

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 花火の本―線香花火から、仕掛花火のスターマインまで

著者 冴木 一馬
発行 淡交社

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 割り物花火の代表、菊と牡丹。あなたは区別できますか? 美しいカラー写真で線香花火から仕掛花火までを詳しく解説。花火の区別がついて、花火大会に行くのがもっと嬉しくなりますよ。全国の花火大会開催日一覧も掲載。
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 時節柄目に止まった本です。ただし、発行が2004年とちょいと古いのが玉に瑕でしたが、花火の本はあまり存在していないように思ったので手に取ってみました。むかしは、我が家の直ぐ近くで「全国選抜名古屋大花火」大会が開催されていました。子供の頃など、場所取りに朝から駆り出された記憶があります。そんなこともあり、花火大会は実に身近なイベントなのでした。

 この本ではこんなにも全国で花火大会があるのかというほど紹介されています。巻末にはその全国の花火大会のスケジュールが掲載されています。2004年ですから無くなった上記の「全国選抜名古屋大花火」も収録されています。そう、名古屋の花火大会は「愛知万博」と引換えに消滅してしまったのです。

 さて、目次です。

スターマイン
割物
ポカ物
半割物
型物
仕掛花火
水中花火
大玉
特殊効果花火
世界の花火
花火の色
学園祭・結婚式
花火グッズ
玩具花火

 価格が1500円ということで、フルカラーではないのが残念です。でも2/3はカラーページ仕立てです。著者は花火専門の写真家ということで、先立つ2002年11月に1000大会の撮影記録を達成しています。この本に掲載されている作品は多重露光を行なわず、花火本来の姿を記録しています。ですから、個人撮影では煙に隠れてその姿が充分写し取れていないものが多い中で、実にクリアな写真が収録されています。

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 花火も毎年進化を続けていますから、この本に掲載された花火より新しい花火がどんどん登場していることでしょうが、なんでも新作の発表はメインシーズンが終わった秋も半ばのことだそうです。それでも、花火は江戸時代の川開きが行なわれた夏というのが定番と思われがちですが、何のことは無い日本全国では季節をとわず花火大会が開催されているんですなぁ。

 只一つ残念なのは色々な花火が取り上げられているにも関わらず、人間と花火の共同作業といってもいい豊橋の手筒花火が紹介されていないのです。一番シンプルでありながら、一番人と近いところで火柱をあげる花火は圧巻です。

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