桜もそうですが、何か季節の花が毎年開花が早くなっている様な気がします。チューリップなど子供の頃は5月の花だったという記憶がありますが、最近ではすっかり4月の花になっています。これも地球の温暖化の影響なのでしょうか。さて、その見納めのチューリップの残りです。






と取り上げて来ましたが、写真撮りに失敗したものもありこれでおしまいです。ここからは、木曽三川公園センターで見かけた美しい花々です。

バックのネモフィラと良いコントラストになっているのは「カルフォルニアデージー」です。この花も結構別名があり、「ツマジロヒナギク」とか「ライア・エレガンス」なんても呼ばれています。黄色と白色の覆輪が特徴で、ブルーと白のネモフィラとはベストマッチです。こちらの花は同じ木曽三川公園でも、「アクアワールド水郷パークセンター 」の方で咲いています。

こちらの「キソケイ」も同じです。ヒマラヤ原産で明治時代に導入された常緑低木の植物です。名前の由来は、花が黄色でソケイ(素馨)に似ることからきているそうです。モクセイ科ソケイ(ジャスミン)属ですが、本家のジャスミンのような強い芳香はありません。原産地がヒマラヤと言うのは意外です。


さて、今年も「シャガ」を見つけました。アヤメ科アヤメ属の植物ですが、その中では花は小さめです。別名を「コチョウカ(胡蝶花) 」というそうですが、その方がしっくりする花です。日本に古くからある植物ですが、中国原産と思われます。しかし、学名の種小名はjaponicaと記されていて、なり古くに日本に入ってきたようで史前帰化植物というようです。なんでも、3倍体のため種を結ばず、繁殖は根茎が伸張して群生して行います。こういう植物ですが、東京都などはレッドブックリストに載っているらしく絶滅危惧種扱いとなっているようです。


木曽三川公園センターではチューリップと並んで目立っていたのが「ルピナス」です。記念撮影が出来るようにひな壇が作られていました。色とりどりのこのボリューム感のある花に囲まれるとまるで別世界に行ったような気分にさせられます。この時期の花としては「藤」が見頃ですが、その藤を逆さまにしたような花穂を持つのが「ルピナス」です。豆科ルピナス属の多年草で、花がたいへんに豪華で、花色も、紅、桃、青、紫、黄、橙など多彩です。一枚目がひな壇で黄色のユリオプスデージーとまコラボで一層華やかな色合いになっています。

こちらもマメ科のエニシダ属の植物で、江戸時代の初期ヨーロッパから渡来しています。漢字では「金雀児」や「金雀枝」と書いて「エニシダ」と読みオランダでの呼び名「エニスタ」がなまったものと言われています。 鮮やかな黄色ないし暗い赤色の蝶形の花で如何にも春を思わせますが、本来の花期は5ー6月と言う事で、これも早咲きになっているのでしょうか。ヨーロッパでは枝箒とされ、ハリーポッターなどで空を飛ぶ箒もこの樹でつくったものだということです。


「コデマリ」も今が見頃です。心なし、今年はあちこちでよく見かける気がします。この花が咲くとバラの開花が近い様な気がします。バラ科シモツケ属の植物で、1つ1つの花は花径1センチに満たない白い5弁花ですが、これが15輪から20輪集まって丸い花序をつくると華麗です。この毬状の花序がたわわに並ぶ様子から小手毬(コデマリ)と呼ばれるようになったようです。 俳句の季語では春を指すそうですが、確かに雪柳よりは春らしいですわな。

木曽三川公園センターの南ゾーンにはハンギングの花がたくさん飾られていて、プリムラやリナリア、ストック、金魚草なんかがそれぞれの花色を争っています。その中でも、アクセントとなっている「フクシア」が目立っていました。アカバナ科フクシア属の植物で、原種は中南米からニュージーランドにかけて分布しています。古代インカで「女王様の耳飾り」と呼ばれたアンデスの名花です。世界中で愛好され、属を形成している事から分るように、園芸品種はおびただしい種類があり、現在3000品種くらいあると言われています。

一般的にツツジはピンク系が多いですが、キリシマツツジの紅色は小じんまりとしながら気品があって好きです。北園の出口付近で咲いていました。


最後は関係ないですが、今年の我が家の「オオムラサキツツジ」です。ツツジ科ツツジ属を代表するようなツツジですね。それでも、ケラマツツジとキシツツジの交雑によってできたものと推定されているようです。大気汚染に強い花木で、道路緑化などに多用されていると言う事では現代的な植物なんでしょう。今年は環境が良くなっているのか例年になく見事な咲きっぷりです。