イタリア・バロック協奏曲集 |
曲目/
マルチェッロ/オーボエ協奏曲ニ長調「ベニスの愛」
1 Andante e spiccato 03:31
2 Adagio 04:23
3 Presto 03:50
ヴィヴァルディ/フルート協奏曲へ長調op.10-1「海の嵐」RV433
4 Allegro 02:47
5 Largo 01:55
6 Presto 02:13
ヴィヴァルディ/オーボエとバスーンのための協奏曲ト長調RV545*
7 Andante Molto 03:38
8 Largo 02:51
9 Allegro Molto 03:34
チマローザ/オーボエ協奏曲ハ長調(ベンジャミン編曲)
10 Introduzione (Larghetto) 02:16
11 Allegro 02:36
12 Siciliana 02:58
13 Allegro Giusto 02:17
ヴィヴァルディ/バスーン協奏曲ホ短調RV484**
14 Allegro Poco 04:08
15 Andante 03:22
16 Allegro 03:23
ヴィヴァルディ/フルート協奏曲ト短調Op.10-2「夜」RV439
17 Largo 02:18
18 Fantasmi (Presto) 00:50
19 Largo 01:02
20 Presto 01:08
21 Il Sonno 02:03
22 Allegro 02:23
アルビノーニ/オーボエ協奏曲ト短調Op.9-8
23 Allegro 04:23
24 Adagio 02:20
25 Allegro 03:54
演奏/イ・ムジチ合奏団
オーボエ/ハインツ・ホリガー
バスーン/クラウス・トゥーネマン
フルート/オーレル・ニコレ
オーボエ/ハインツ・ホリガー
バスーン/クラウス・トゥーネマン
フルート/オーレル・ニコレ
録音:1986/07
1981/07*

どうも最近は重厚壮大なシンフォニーよりも、しっとりとしたバロックを聴く機会が増えています。そういう時は、なにげなしに「イ・ムジチ」を取り上げてしまいます。最近ではあまりその名前を聴く機会が少なくなりました。バロックの演奏がどうも古楽器に依る演奏の方が主流になってしまってきているからでしょうか。レコ芸の最新のベスト盤のランキングでも彼らの代表盤たるヴィヴァルディの「四季」はランキングのベスト3にも入っていません。時の流れを如実に感じます。
1981/07*
1994/07** ラ・ショードフォン、スイス
PHILIPS PHCP-10564
どうも最近は重厚壮大なシンフォニーよりも、しっとりとしたバロックを聴く機会が増えています。そういう時は、なにげなしに「イ・ムジチ」を取り上げてしまいます。最近ではあまりその名前を聴く機会が少なくなりました。バロックの演奏がどうも古楽器に依る演奏の方が主流になってしまってきているからでしょうか。レコ芸の最新のベスト盤のランキングでも彼らの代表盤たるヴィヴァルディの「四季」はランキングのベスト3にも入っていません。時の流れを如実に感じます。
しかし、個人的にはヴィヴァルディはそのほとんどの作品をイ・ムジチの演奏で揃えています。そんなこともあり、このCDで聴かれる彼らの演奏は安心して聴いていられ、至福のひと時を提供してくれます。このCDでは希代の名演奏家たちをソリストに迎え、まさに名人芸をたっぷりと披露してくれています。
マルチェッロの「ベニスの愛」はもはやこの名前で呼ばれるのが当たり前のようになっていますが、この曲がいかに映画とマッチしていたかという証拠でしょう。ホリガーのオーボエは奇をてらうこと無く王道のこれぞオーボエという響きを聴かせてくれますし、オーレル・ニコレのフルートは知的でありながらしっとりとした響きで、旧録音のガッゼローニとはまた違う側面のヴィヴァルディを表現しています。そして、何よりも、こうした名手の共演によるオーボエとバスーンのための協奏曲はなんというすてきな楽興の時を演出してくれていることでしょう。
ヴイヴァルディのフルート協奏曲の作品10はよく知られた作品集ですが、「海の嵐」はあまり人気がないのでしょうか検索するとフルート協奏曲より、ヴァイオリン協奏曲の方がヒットします。個人的にはヴィヴァルディの作品で「四季」の次に知ったのがこのフルートによる「海の嵐」なのでなので、非常に印象に残っている曲です。
でも、一般には第2曲の「夜」の方が人気があるようですね。こちらはラールゴで始まる6楽章形式の曲です。確かにいい曲ですが、個人的にはランキングは低い曲です。なんか「夜」が異常に長く感じてしまって・・・でも、ニコレの演奏で聴くと何か楽しい夢を見れる様な気がしてポイントアップです。それにしても、イ・ムジチはヴィヴァルディが似合っています。
5曲目のファゴット協奏曲も好きな曲の一つです。第1楽章の躍動感のある冒頭が魅力的で、こういう作品を聴くと、ヴィヴァルディが無類のメロディメーカーであることが分かります。渋いファゴットの音色とこの明るいメロディのコントラストが見事です。
アルビノーニのオーボエ協奏曲はOp.9-2が最も知られていますが、このOp.9-8も捨てがたい名曲です。このアルバム自体はコンピュレーションものですが、これだけの名曲、名演が収められていればまるでスペシャルコンサートに出かけたように豪華というものです。この最後の曲はまさに採りを飾るに相応しい曲で、ホリガーのオーボエはしっとりとした味わいの中に大人の魅力を感じさせる風合いがあります。このCD、フルコースのイタリア料理にさらにティラミスの豪華デザートのついたような満腹感が味わえます。その、魅力の一端を聴いてみましょう。
さて、最近のイ・ムジチは誰がリーダーなんでしたっけね?最新のホームページで検索すると、下記のメンバーになっています。2009年の来日時は、アントニオ・サルヴァトーレだったようですが名前が見えません。うーん存在がますます薄くなっていってしまいますなぁ。
Violins:
Antonio Anselmi*, N. Amati – 1676 Cremona
Marco Serino, N. Amati –1661 Cremona
Ettore, Pellegrino, G. Cappa, 1675 Saluzzo
Pasquale Pellegrino, G. Cappa – 1691 Saluzzo
Claudio Buccarella, G. B. Ceruti – 1796 Cremona
Gianluca Apostoli, G. Pressenda – 1821 Torino
Antonio Anselmi*, N. Amati – 1676 Cremona
Marco Serino, N. Amati –1661 Cremona
Ettore, Pellegrino, G. Cappa, 1675 Saluzzo
Pasquale Pellegrino, G. Cappa – 1691 Saluzzo
Claudio Buccarella, G. B. Ceruti – 1796 Cremona
Gianluca Apostoli, G. Pressenda – 1821 Torino
Violas:
Massimo Paris, P. Guarnieri –1697 Mantua
Silvio Di Rocco, Blaurock–A. Amati – 1574 Cremona
Massimo Paris, P. Guarnieri –1697 Mantua
Silvio Di Rocco, Blaurock–A. Amati – 1574 Cremona
Cellos:
Vito Paternoster, L. Carcassi – 1780 Firenze
Pietro Bosna, L. Storioni – 1791 Cremona (courtesy of M° Pietro Lacchio)
Vito Paternoster, L. Carcassi – 1780 Firenze
Pietro Bosna, L. Storioni – 1791 Cremona (courtesy of M° Pietro Lacchio)
Double Bass:
Roberto Gambioli, X. Jacquet - 1860 Mirecourt
Cembalo:
Roberto Gambioli, X. Jacquet - 1860 Mirecourt
Cembalo:
Francesco Buccarella, F. Bettenhausen–Rukers 1993 Haarlem
さて、ヴィヴァルディの作品はまだまだ未知の新作が発掘されているようです。2010年の10月8日に新たなフルート協奏曲が発見されています。詳しくは下記でご確認ください。