指揮/クラウディオ・アバド
演奏/ロンドン交響楽団
ヨーロッパ・コミュニティ青少年管弦楽団
演奏/ロンドン交響楽団
ヨーロッパ・コミュニティ青少年管弦楽団
録音/1973/08/15、大祝祭劇場、ザルツブルク
1979/08/13、フェルゼンライトシューレ、ザルツブルク
1979/08/13、フェルゼンライトシューレ、ザルツブルク
ANF ライブ・クラシック100 LCB-118 Disc1

アバドの「春の祭典」パート2です。これはいわゆる海賊版といわれるもので、駅売りのワゴンセールなんかを賑わせていた代物です。ANFはCD初期は正規の輸入盤をライセンス販売していましたが所詮大手に太刀打ち出来ず、やがて倒産してしまいました。しばらく鳴りを潜めていたら、こうして海賊盤を販売する会社に変身していました。この海賊盤シリーズの全貌はこちらに詳しいです。
こちらはセッション録音に先立つ1973年のザルツブルグ音楽祭のライブ録音です。当然海賊盤ということではエアチェック音源ということになりますが、まあ、聴ける音で収録されています。ところで、この演奏、こちらの資料によるとアバドとロンドン交響楽団の初の組み合わせ公演という事になっています。まあ、それ以前からセッション録音はしているという事実はありますが、これが正しいとすると、この公演の成功で1975年のセッションが行なわれたということも出来ます。
ライブ録音ということでは、一期一会の熱気の感じられるものということが出来ます。タイミングを見るとセッションよりは遅いテンポで演奏されています。それだけ、慎重になったということも出来ますが、小生としてはこちらのテンポの方が生理的にぴったりと来ます。オーケストラのバランスは放送録音ということで、必ずしもアバドの意図した木管楽器中心の組み立てとはなっていませんが、全体の印象は変わりません。それよりも、金管がここではライブならではの緊張感のある響きを聴かせています。まあ、それなりに破綻しているところもあるのですが、勢いで押し切ってしまっています。そういうところはアバドのバトンテクニックなんでしょうね。セッションでは今一乗りが感じられなかった第2部の「祖先の儀式」なんかはとてもスムーズな流れで、さすがライブと感じさせます。ライブということで終演後の拍手も盛大に収録されています。音質の点ではセッションにはかないませんが、演奏の中身の方はこちらの方がより惹き付けられるものがあります。
ちなみのこの日の演奏では他に、
Haydn/Symphonie Nr. 96
Mozart/Arie der Vitellia "Deh se piacer mi vuoi" aus La Cremenza di Tito K 621
Mahler/R??ckert-Lieder
が演奏されていました。独唱はジャネット・ベーカーでした。アバドはザルツブルグ音楽祭へは1965年から常連のように出演していて、この年も、この後19日にはウィーンフィルとシューマンのゲノヴェーバ序曲、ショパンのピアノ協奏曲第2番(ポリーニ)、そしてベートーヴェンの交響曲第8番というプログラムを指揮しています。
Haydn/Symphonie Nr. 96
Mozart/Arie der Vitellia "Deh se piacer mi vuoi" aus La Cremenza di Tito K 621
Mahler/R??ckert-Lieder
が演奏されていました。独唱はジャネット・ベーカーでした。アバドはザルツブルグ音楽祭へは1965年から常連のように出演していて、この年も、この後19日にはウィーンフィルとシューマンのゲノヴェーバ序曲、ショパンのピアノ協奏曲第2番(ポリーニ)、そしてベートーヴェンの交響曲第8番というプログラムを指揮しています。
ところで、このCDの「火の鳥」の日付は19日になってますけれど、1979年8月19日のアバドと同オケとのロンドン公演はロイヤル・アルバート・ホールで公演していて、そこではベートーヴェンの4番(ペライア)+ブルックナー「交響曲第7番」だったので記載違いです。これは8月13日の演奏で、この日のザルツブルグのフェルゼンライトシューレ公演では上記の他に
Beethoven
Ouvert??re zu "Die Gesch??pfe des Prometheus" op. 43
Klavierkonzert Nr. 4 op. 58
Sch??nberg
Ein ??berlebender aus Warschau op. 46
(Encore)
Prokofiev
Romeo and Juliet - Tybald's Death
が演奏されています。ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番は独奏がポリーニでした。このシリーズにこの演奏は含まれていませんでしたが、いつか日の目を見るかもしれませんね。
Beethoven
Ouvert??re zu "Die Gesch??pfe des Prometheus" op. 43
Klavierkonzert Nr. 4 op. 58
Sch??nberg
Ein ??berlebender aus Warschau op. 46
(Encore)
Prokofiev
Romeo and Juliet - Tybald's Death
が演奏されています。ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番は独奏がポリーニでした。このシリーズにこの演奏は含まれていませんでしたが、いつか日の目を見るかもしれませんね。
こちらの演奏は、表記はヨーロッパ・コミュニティ青少年管弦楽団となっていますが、現在のヨーロッパ・ユース管弦楽団のことでしょう。アバドが1978年に組織したオーケストラで14歳から24歳までの青少年で編成されていすから、多分これがお披露目公演ということになるのでしょう。こちらは1年間しか在籍することが出来ないというオケですから、それこそ一期一会の熱演を披露しています。管楽器のニュアンスなんかはやや物足りない所がありますが、ぴったりとアバドの棒に追従するアンサンブルは見事です。ただ、こちらの方は繰り返し鑑賞したいかといえばそういう気にはならないのはやはり、プロオケとの深みの違いでしょうかね。
このシリーズは、組み合わせ的に聴きものが多いのですが、いかんせん海賊盤ですから発見したら捕獲するしか無いでしょうね。