スーパーマンのロゴが浮かび上がる
「スーパーマンⅡ/冒険編」のレコード
曲目
1.序曲 1:04
2.スーパーマンのテーマ 5:32
3.エレベーターを宇宙へ放つ 1:38
4.レックス脱出 2:09
5.ハネムーン・ホテル 3:16
6.レックスとイヴ,砦へ向かう 2:07
7.クラーク,正体を打ちあける 3:17
8.砦へ向かう恋人達 0:52
9.母ラーラの忠告 1:56
10.大統領辞任声明 2:48
11.ゾッド将軍v.s.スーパーマンの空中戦 2:51
12.悲しき帰郷 1:43
13.月面上で 2:28
14.クラークの不器用な救助 2:11
15.スーパーマンのテーマ(エンド・タイトル・マーチ) 4:16
作曲、指揮/ケン・ソーン
演奏/オリジナル・サウンドトラック
演奏/オリジナル・サウンドトラック
米ワーナーブラザーズ HS-3505

スタッフ
監督Richard Lester リチャード・レスター
製作Pierre Spengler ピエール・スペングラー
製作総指揮Ilya Salkind イリヤ・サルキンド
原作Mario Puzo マリオ・プーゾ
脚色Mario Puzo マリオ・プーゾ
SFXRoy Field ロイ・フィールド
音楽Ken Thorne ケン・ソーン
美術John Barry ジョン・バリー Peter Murton ピーター・マートン
監督Richard Lester リチャード・レスター
製作Pierre Spengler ピエール・スペングラー
製作総指揮Ilya Salkind イリヤ・サルキンド
原作Mario Puzo マリオ・プーゾ
脚色Mario Puzo マリオ・プーゾ
David Newman デイヴィッド・ニューマン
Leslie Newman レスリー・ニューマン
撮影Geoffrey Unsworth ジェフリー・アンスワースLeslie Newman レスリー・ニューマン
SFXRoy Field ロイ・フィールド
音楽Ken Thorne ケン・ソーン
美術John Barry ジョン・バリー Peter Murton ピーター・マートン
キャスト(役名)
Gene Hackman ジーン・ハックマン (Lex Luthor)
Christopher Reeve クリストファー・リーヴ (Superman/Clark Kent)
Ned Beatty ネッド・ビーティ (Otis)
Jackie Cooper ジャッキー・クーパー (Perry White)
Sarah Douglas サラ・ダグラス (Ursa)
Margot Kidder マーゴット・キッダー (Lois Lane)
Jack O'Halloran ジャック・オハローラン (Non)
Valerie Perrine ヴァレリー・ペリン (Eve)
Susannah York スザンナ・ヨーク (Lara)
Clifton James クリフトン・ジェームズ (Sheriff)
E. G. Marshall E・G・マーシャル (The President)
Marc McClure マーク・マクルーア (Jimmy)
Terence Stamp テレンス・スタンプ (Generai Zod)
Gene Hackman ジーン・ハックマン (Lex Luthor)
Christopher Reeve クリストファー・リーヴ (Superman/Clark Kent)
Ned Beatty ネッド・ビーティ (Otis)
Jackie Cooper ジャッキー・クーパー (Perry White)
Sarah Douglas サラ・ダグラス (Ursa)
Margot Kidder マーゴット・キッダー (Lois Lane)
Jack O'Halloran ジャック・オハローラン (Non)
Valerie Perrine ヴァレリー・ペリン (Eve)
Susannah York スザンナ・ヨーク (Lara)
Clifton James クリフトン・ジェームズ (Sheriff)
E. G. Marshall E・G・マーシャル (The President)
Marc McClure マーク・マクルーア (Jimmy)
Terence Stamp テレンス・スタンプ (Generai Zod)
最近は車のコマーシャルで「スーパーマン」が登場していますから、またちょっとブームになっているのでしょうか。 そんな「スーパーマン」ですが、今回取り上げるのは「スーパーマンⅡ/冒険編」なのです。
まず、この第2作からは音楽がジョン・ウイリアムスじゃないのです。もちろんテーマ曲と愛のテーマなど主要なメロディはジョン・ウィリアムズの曲がそのまま使われていますが、クレジットはケン・ソーンになっています。これは意外でした。まあ、第1作が配収28億円ありヒットしましたからその勢いに乗った作品ということが出来ますが、音楽的にはジョン・ウィリアムズが降りたということであまり冴えませんでした。実はこの作品二つの版が存在します。一つは劇場公開版、そしてもう一つはリチャード・ドナー版(現在ではブルー・レイ版しか無いのが残念)です。本来第1作と第2作は同時進行して撮影されていましたが、制作費が高騰したために第1作の監督のリチャード・ドナーは途中降板となってしまっています。 でもって、本来は第2作の結末であったシーンが第1作で使われるという珍事が発生しています。
こういう複雑な事情を抱えた作品ということで音楽も、ウィリアムズの音楽と、ケン・ソーンの音楽が同居するという形になっているようです。ですからどうしても中途半端という気がします。第1作はサントラ盤も2枚組とたっぷりジョン・ウィリアムズの音楽が聴けましたが、第2作は通常のシングルのサントラ盤になっています。それだけ魅力に乏しいということでしょう。しかし、秘策がありました。このレコードは渋谷のタワーレコードで購入したもので、右上に1840円という価格が表示されています。当時は国内盤が2500円していましたから輸入盤は安かったのです。国内盤の仕様はどうなっていたのか知りませんが、このアメリカ発売のオリジナル版はジャケットのシールでも解るように何とレコード盤にスーパーマンのロゴがレーザーカッティングしてあるのです。こういう仕様は初めてでした。こういう作りであるがためかアメリカ盤としては珍しく、中袋が紙ではなくちゃんとビニールの袋にレコードが収められていました。このスーパーマンのロゴはレコード両面に合計5個づつ印刷(?)されています。光の加減で虹色にきらきらと輝きます。どういう制作行程でこういうレーザーカッティングがなされたか調べがつきませんでしたが、音質には影響は無いようです。

さて音楽ですが、一応フルオーケストラのサウンドがメインにはなっています。第1作との関連上そうならざるを得ないんでしょうね。しかし、ジョン・ウィリアムズの指揮とは違いやや軽い感じがします。第1曲はクリプトン星でのエピソードを描いた音楽で、元々はウィリアムズの曲ですがテーマだけの演奏で展開部分はカットされていてショートバージョンといった感じです。それは次のスーパーマンのテーマにもいえます。オーケストラは一応壮大には鳴っていますが、やはり他人様の音楽を演奏するということでどこかよそよそしさがあり、重量感が今一歩という感じです。金管の盛り上がりが中途半端で冴えないテーマになっています。第1作のテーマを聴き慣れているとがっかりしてしまいます。3曲目まではそんな感じです。「レックスの脱出」は一転して劇伴といった感じが強くなります。スローテンポの重々しい感じの曲でここら辺りからケン・ソーンのサウンドが始まります。でも、メロディアスという点からはかけ離れていって、コミカル的要素が強くなります。5の「ハネムーン・ホテル」はまったくのケン・ソーンの作品です。エレクトロニック・ピアノとギターサウンドのサロン風の音楽で雰囲気がごろっと変わってしまいます。途中からはテナーサックスも加わりまったくのムージミュージックです。映画ではこんなに長く使われていないので逆に言えば新鮮です。6曲目はレックスのテーマが最初に流れて、後はミステリアスな音楽になります。7曲目は「スーパーマンの愛のテーマ」が流れますが、メロディアスに盛り上がる事無く劇伴の中の音楽として主題がちょろっと出てくるだけです。「砦へ向かう恋人達」でもう一度愛のテーマが流れますが、盛り上がるかなという前に終わってしまいます。ここまでがレコードのA面です。全体的に曲を聴いたという雰囲気になれないのが淋しいですね。
一覧のタイミングを見ても解るようにB面はラストの曲以外、まともな曲はありません。ほとんどが劇伴のサウンドばかりで、メロディらしいメロディはありません。それも、2流サスペンスドラマの音楽のようなものばかりで、はっきりいってつまりません。第2作のサントラ盤はCDでは第3作と纏めて発売されました。何しろ全曲で30分ちょっとですからCPの低いのなんのって。到底第1作の足下にも及ばない出来です。まあ、「スター・ウォーズ」と違って「スーパーマン」は第1作の音楽だけで充分ということなんでしようね。やはり、このレコードの売りはレーザー・エッチングカットしか無いような内容です。