この回は原作コミックの第12巻から始まります。しかし、パリへ戻るシーンはウォルトール交響楽団とのリハーサルシーンより先にのだめのエピソードから始まります。コンセルヴァトアールの授業についていけないのだめに対して千秋は最良の薬とのだめにキスをします。突然でびっくりしますね。でもちゃんと原作にありました。でも、このシーンいつもは野田めの部屋は散らかっているはずなのにここでは妙にこぎれいになっているのはちょっと違和感がありましたね。


のだめの落ち込みについてはアパルトマンのみんなが心配しますが、このシーンは原作でも1ページに満たないものでカットしてもよかったのでは・・・と思ってしまいます。ピザの取り合いなんてシーンもご丁寧に描いて・・・


この回はやや音楽が多く登場します。千秋の前でもう一度披露するリストの超絶技巧練習曲、そして、千秋のデビューコンサートとなるラヴェルのマ・メール・ロアの中の「美女と野獣の対話」のアナリーゼのためのピアノでの練習、そして、オクレール先生へのリベンジのために「もじゃもじゃ組曲」が披露されます。




原作の紙の上では中々理解できなかったこの曲ですが、こうしてやっぱり音となって表現されるとそのイメージはとてもよく理解できます。これで、のだめの言いたことが理解できるとオクレール先生は、的確なサジェスチョンをします。そして、コンクールのときに演奏したシューベルトのソナタをもう一度聴きたいと言います。この曲確かにいい曲です。小生ものだめで初めて知ってこの曲のCD買いました。


いよいよ千秋のデビューコンサートです。デビューとあって日本から関係者が大勢出かけてきています。曲はラヴェルから始まります。原作ではフランスへの挨拶でラヴェル、そして私は日本人ですということで武満の作品、そしてプログラムの後半はシベリウスという構成なのですがアニメでは武満の作品をカットしていました。このカットは寂しいですね。


後半はかなりアレンジしてありました。コンートの終了後ののだめの楽屋訪問のシーンでのだがサインを求めますが原作ではステージの袖ということになっています。そして、のだめの頭にタオルをのせて千秋はアンコールのステージへ向かうのですが原作はタオルを持ったまま出て行きます。そして、ここでのだめがキスをせがむのですが千秋はのだめの顔にいたずら書きをしてもう一度ステージに戻ります。そして、楽屋で抱擁という運びになりますが、アニメは端折っています。


アパルトマンでのだめはベートーヴェンの悲愴ソナタを演奏します。しかし、その曲の解釈は野田めの実家の改築時の悲しい物語が背景にあります。千秋は妙に説得力があるその話に感心しますが作品の背景となる時代を感じさせる必要を感じます。


そして、千秋とのだめはオルセー美術館へ芸術の鑑賞に行きます。印象派の音楽は絵画と密接な関係を持っているのだとユンロンとのエピソードも前後して描かれています。そして、出ました!ルネッサンスの二人が絵になっているではありませんか。そして、二人の物語は変態の森に突入していきます。