中日、巨人からアドヴァンテージを奪取 | geezenstacの森

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中日、巨人からアドヴァンテージを奪取

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 今年からセリーグの優勝チームに与えられた1章のアドヴァンテージを中日はもぎ取りました。これで5分の戦いを挑む環境が整いました。パリーグと足並みを揃えたということでしょうが、昨年は無かったこのセリーグのアドヴァンテージ、巨人が脆くも敗れ去ったために急遽こしらえた制度でした。しかし、中日はそんなのかんけいない!という気構えで、昨日は接戦をものにしこのアドヴァンテージを奪取しました。

 球界は、このクライマックスシリーズの導入で潤うでしょうが、こつこつとシーズンを戦ってきた球団はたまったものではないでしょうね。パリーグはリーグ制覇の西武ライオンズが順当に勝ち上がったからいいようなものの、これで、今年も巨人が勝ち上がれなければクライマックスシリーズは廃止と何処かの誰かがぶち上げるのではないでしょうかね。

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 一回、李炳圭の先頭打者本塁打で先手を取った後、ウッズも甘く入った直球を見逃しませんでした。右中間席に飛び込むウッズらしい本塁打でした。今年はシーズンではふるわなかったものの、第1ステージ第3戦で阪神・藤川から決勝2ランを放った頼もしい4番打者が、ポストシーズンで圧倒的な存在感を示しています。そしても、韓国時代1番を打っていた李炳圭もいい働きをしています。そして、何よりも頼もしいのは中村紀の存在です。今年は新規加入した和田にお株を奪われるかなと心配していたのですが、やはり最後にはやってくれました。

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 同点の九回2死一、三塁。中日・中村紀は巨人・クルーンの2球目、胸元への153キロの直球に思わず体勢を崩します。スイングを取られ、判定はストライク。ここで、落合監督がベンチから出て激しい口調で抗議しました。この闘志に中村紀がきっちり応えたと言っていいでしょう。2ー2と追い込まれてから2球ファウルで粘った後の7球目。141キロのフォークをはじき返した。打球がライナーで中前へ抜けると、中村紀は一塁に到達する前に右手を高々と上げました。まさに昨年のクライマックスシリーズを彷彿とさせる打球です。

 中村紀は「(フォークは)狙っていない。うまく対応できた。前の2打席、チャンスで打てなかった。集中してヒットを狙っていた」と語ります。五回1死満塁から三ゴロ併殺打、七回にも2死一、二塁で空振り三振に終わっていたいました。今年の中村はフロックなのかと思わず考えましたが、同じ轍を3度もむわけにはいきません。男を上げる一振りは中前に抜けていきました。

 そして、最後は守護神岩瀬がチッチリと3人で押さえます。中日の勝ちパターンがきっちりとこのCSで出来上がりました。力投の山本昌に勝利投手の権利がつかなかったのは残念ですが、後は昨年のCSの活躍者が戻ってくれば優勝のお膳立ては揃います。

 これで巨人は昨年CS三連敗をしていますから、2年越しの4連敗となりました。クライマックスはシリーズとは違います。その戦い方を、身にしみて解っている中日に一日の長があるのはやはり、第1ステージを実践で勝ち上がっている強みでしょう。その間お休みをしているウサギは亀には負けるものです。