Great Movie Soundtracks |
曲目
1.Star Wars「スター・ウォーズ/1977」 5:16 John Williams
2.King's Row「嵐の青春」 1:56 Erich Wolfgang Korngold
3.Melanie's Theme 2:07 Bill Connor
4.Peggy Sue's Home Coming (Main Theme From "Peggy Sue Got Married"「ペキー・スーの結婚」/1986 3:03 John Barry
5.Rambo「ランボー」/1985 2:14 Jerry Goldsmith
6.North By Northwest「北北西に進路を取れ」/1959 3:15 Herrmann, Bernard
7.Escape From New York「ニューヨーク1997」/1981 3:43 John Carpenter, Alan Howarth
8.Aliens「エイリアン」/1979 5:07 James Horner
9.Witness (Building The Barn)「刑事ジョン・ブック 目撃者」/1985 5:00 Maurice Jarre
10.Wetherby「ウェザビー」/1985 2:31 Nick Bicat
11.Starman - Main Theme{スターマン/愛・宇宙はるかに}/1984 4:40 Jack Nitsche
12.Adventures Of Robin Hood「ロビンフッドの冒険」/1938 1:38 Erich Wolfgang Korngold
13.The Year Of Living Dangerously「危険な年」/1983 4:59 Mauricie Jarre
14.Mysteries Of Love (Theme From "Blue Velvet"

15.Best Shot「勝利への旅立ち」 4:24 Jerry Goldsmith
16.A Zed And Two Noughts ("Angelfish Decay"

17.Notorious「汚名」/1946 5:47 Roy Webb
*タイトルをクリックするとデータベースにつながります。
演奏 Various Artists
英Pickwick PWK 055
演奏 Various Artists
英Pickwick PWK 055

このてのサントラのオムニバスは日本がお得意だったのですがCD時代になってからは外盤でもけっこう見かけるようになりました。この「Pickwick」というレーベルは版権を買い取ってREISSUEする専門のレーベルでLP時代にはRCA翼下のCAMDENのサブライセンスみたいな事をやっていてエルビス・プレスリーのアルバムを盛んに出していました。オリジナルはアメリカなんですが近年はイギリスの会社の方が積極的にリリースしています。どういうわけか知りませんがこのCDの特徴は何といってもレーベルの跨がる音源を一堂に集めて制作している事です。このCDは1988年にリリースされていますか当然その頃の映画の話題作が網羅されています。といっても、これはイギリスで制作されたものですから多分に過ぎリスでのヒットチヤートに乗っとった選曲となっています。大手メジャーからの発売ではないので収録されている作品は映画会社もバラバラ、作曲家もバラバラ、共通点はすべてオリジナルのインストゥルメンタルの曲がということです。また、必ずしもすべてが当時の最新作でないところが面白いです。

4曲目は「ペギー・スーの結婚」から「ペギー・スーの帰宅」です。ジョン・バリーと一聴して分かるオーケストラサウンドです。ランダムな選曲ですが、次の「ランボー」はジェリー・ゴールドスミスの作品です。オーケストラ作品ですが、彼らしいしシンセサイザーも取込んだ斬新なサウンドが聴きものです。彼の作品はもう一曲「エイリアン」が収録されています。ミステリアスな曲でメロディらしいメロディはないのですがそれがまた不気味です。1979年の作品だったんですね。そして、さらに「勝利への旅立ち」も彼の作品です。これは全く傾向の違う明るい曲で、エイトビートのシンセサイザーサウンドがパワフルに炸裂します。
6曲目の「北北西に進路を取れ」も1959年のヒッチコックの作品ですからサントラとはいえないですね。サウンドのタッチからこれもゲルハートの演奏のような気がします。このゲルハートの演奏ものでは12曲目の「ロビン・フッドの冒険」もその口でしょう。なにしろこの作品も作曲はコーンゴールドで1938年の作品ですから・・・このゲルハートものは最後の「汚名」も演奏しています。ヒッチコックの作品でイングリッド・バーグマンの主演したサスペンス作品です。ロイ・ウェッブの作品ですが、ここではピアノをヒューチヤーしたワルソーコンチェルト風なシンフォニックな演奏で楽しめます。
7曲目もサスペンスタッチの佳曲です。ジョン・カーペンターの作品でシンセサイザーが不気味なメロディを刻みます。彼は監督でもあり作曲もするのですが11曲目の「スターマン/愛・宇宙はるかに1984」は監督に徹している作品で、作曲はジャック・ニッチェがしています。こちらも、シンセサイザーを使った作品ですが作品の持つファンタジーの世界を上手く表現しています。
「刑事ジョン・ブック/目撃者」は以前にも単独で紹介しています。ここではメイン・タイトルではなく「納屋の建設」が収録されていますが、こうしてオムニバスで聴くとこの曲がメインテーマのように聴こえるから不思議です。彼の作品はもう一曲「危険な年」が収録されています。一時期のフル・オーケストラサウンドではなく、ここでもシンセサイザーを駆使した曲を書いています。メル・ギブソン、シガニー・ウィーバーの主演によるオーストラリア映画で監督はピーター・ウェアーでした。舞台はスカルノ政権末期のインドネシアということもあってか、東洋的なノスタルジックなサウンドの曲ですが、どうもチャイニーズ風で違和感を感じます。
10曲目の「ウェザビー」は日本では公開されなかったのでは?キネ旬のデータベースでは出てきません。バネッサ・レッドグレーブ主演のミステリアスなドラマです。ちょっと重くて暗い映画です。アコーディオンが効果的に使われているオーケストラサウンドは音楽もその内容を伝えていますが。作曲のNick Bicatはもっぱらテレビでの活躍が中心で劇場公開作としては1984年の「クリスマス・キャロル」が代表作でしよう。もっとも、これもビデオでしか発売されませんでしたが・・・14曲目の「ブルー・ベルベット」はのどかな町を舞台にした殺人、脅迫、倒錯の物語。アンジェロ・バダラメンティの作品は官能的でしかも、ミステリアス、ここでは「愛のミステリー」という曲がピックアップされていてフレンチ・ホルンの響きが何ともいえません。 マイケル・ナイマンの作品では「ZOO」が収録されています。ピーター・グリナーウェイ監督の作品で難解です。作品は難解ですが音楽は秀逸です。テーマとその変奏のような形で音楽が構成されています。ここに収録されているのはちょっとコミカルなテンポのテーマです。