
推理小説以外は読んでないような状況になっているので、今回はこの本を手に取りました。まあ、これも「のだめ」効果の一冊でしょうね。
「指揮者」をタテヨコ様々な角度から解剖した雑学本です。心理学者から見た指揮者、コンサートマスターから見た指揮者、オーケストラ楽員から見た指揮者などなど、貴重な生の声が満載!ということで中身は下記のような内容になっています。
第1章 コンサートホールに出掛ける前に 「指揮って何?」「指揮者って何者?」が分かる基礎知識
付録 名指揮者20のエピソード
付録 名指揮者20のエピソード
第2章 コンサートホールの「指揮者控室1」にて
この道35年。楽壇を刺激し続ける 井上道義さんの「僕が指揮者になって、今も続けている理由」
この道35年。楽壇を刺激し続ける 井上道義さんの「僕が指揮者になって、今も続けている理由」
第3章 その1 コンサートホールの「指揮者控室2」にて
日本中のオーケストラが、次代を担う逸材と期待している若手指揮者 下野竜也さんが語った「親方への長い旅程」
その2 「文化庁長官室」にて 心理学者河合隼雄さんに聞いた「指揮者の条件
矢部達哉さんが語った「指揮者は、オーケストラを超えていたら勝ち」
コンサートホールの「楽員控え大部屋」にて あるオーケストラ楽員たちの“トリッチ・トラッチ”ナイショばなし
日本中のオーケストラが、次代を担う逸材と期待している若手指揮者 下野竜也さんが語った「親方への長い旅程」
その2 「文化庁長官室」にて 心理学者河合隼雄さんに聞いた「指揮者の条件
矢部達哉さんが語った「指揮者は、オーケストラを超えていたら勝ち」
コンサートホールの「楽員控え大部屋」にて あるオーケストラ楽員たちの“トリッチ・トラッチ”ナイショばなし
第5章 舞台裏の仕事人たち オーケストラ・マネジャーという仕事がある―“不思議な生命体”指揮者とオーケストラに献身する黒衣
セイジ・オザワサクセス・ストーリー―ある音楽記者の「僕にとっての“小澤征爾”」
セイジ・オザワサクセス・ストーリー―ある音楽記者の「僕にとっての“小澤征爾”」
付録 独断選定「世界の名指揮者50」
姉妹書のオーケストラ編はけっこう面白く読めたのですが、この指揮者遍はちょっと焦点の定まらないところがあってインタビューでお茶を濁しているところが目立ち残念です。第1章に指揮者の前歴という一節があるのですがこれは興味深かったです。スビン・メータがウィーンフィルでチェロを演奏していたなんて初耳でしたしカルロ・マリア・ジュリーニがヴィオラ奏者とは知りませんでした。
「名指揮者20のエピソード」も面白く読めましたが、雑学と付いているのなら指揮者の無くて七癖とか、コンサートでのチェックポイントとかそんな裏話も加えてほしかったなあと思います。
あと、日本を代表する色紙屋として「小沢征爾」が取り上げられていますが、こういうサクセスストリーリーを載せるならその裏側にマネジメント会社の関わりかある事をもう少しきちんと説明してほしかったと思います。特に小沢征爾の場合は、マネジメント会社のコロンビア・アーチストがしっかりバックアップしていた事でここまで成功出来た経緯があるのですから・・・
最後は世界の名指揮者50」で締めくくっています。古いところではハンス・フォナ・ビューロー当たりから紹介されているのですが敬愛するストコフスキーは出てきませんし、クレンペラー、サヴァリッシュ、も出てきません。人気無いのかなあ。若手でティーレマンとハーディングが入っているのは納得出来ますが・・・