ピンク・フロイド
「原子心毋」
1.原子心母
3.サマーー'68
4.ブでよろよろの太陽
5.アランのサイケデリックな朝食
パーソネル:(A)父の叫び(0:00.00 - 5:25.66)
(B)ミルクたっぷりの乳房 (5:25.66 - 10:12.33)
(C)マザー・フォア(10:12.33 - 15:32.08)
(D)むかつくばかりのこやし(15:32.08 - 17:43.29)
(E)喉に気をつけて(17:43.29 - 19:49.69)
(F)再現(19:49.69 - 23:43.00)
2.もしも(B)ミルクたっぷりの乳房 (5:25.66 - 10:12.33)
(C)マザー・フォア(10:12.33 - 15:32.08)
(D)むかつくばかりのこやし(15:32.08 - 17:43.29)
(E)喉に気をつけて(17:43.29 - 19:49.69)
(F)再現(19:49.69 - 23:43.00)
3.サマーー'68
4.ブでよろよろの太陽
5.アランのサイケデリックな朝食
(A)ライズ・アンド・シャイン
(B)サニー・サイド・アップ
(C)モーニング・グローリー「アサガオ」
(B)サニー・サイド・アップ
(C)モーニング・グローリー「アサガオ」
Roger Waters - Vocals, Acoustic guitar
David Gilmour - Electric guitar
Richard Wright - Bass, Piano, Organ
Nick Mason - Drums
John Aldiss Choir - vocals
Abbey Road Session Pops Orchestra
編曲 Ron Geesin
E:Alan Parsons,Peter Bown
Executive Producer:Norman Smith
アルバム・リマスター James Guthrie ,1994
David Gilmour - Electric guitar
Richard Wright - Bass, Piano, Organ
Nick Mason - Drums
John Aldiss Choir - vocals
Abbey Road Session Pops Orchestra
編曲 Ron Geesin
E:Alan Parsons,Peter Bown
Executive Producer:Norman Smith
アルバム・リマスター James Guthrie ,1994
LP時代には金がなくて買えなかったアルバムで、当時東芝が提供していた「東芝サンデー・ミュージック」というFMの番組で原子心毋の全曲を放送するというので、カセットにダビングして繰り返し聞いていたのを懐かしく思い出します。
クラシック中心に聴いていた割には、当時の好みがオネゲルとかミヨー、リムスキー・コルサコフでも組曲「金鶏」などのマイナーもの中心だったので「ピンク・フロイド」も違和感はありませんでした。壮大なオーケストラサウンドとの融合で、冒頭の馬のいななき、サイレン、オートバイの爆音などの効果音を使ったサウンドは斬新に響きました。また、中間部の電子音によるミュージック・コンクレートも実験的アプローチを超えて成功しています。何しろ23分半に及ぶ大曲を飽きさせず聴かせる構成力は対したものです。

ホーン・セクションの扱いも素晴らしく、効果音をかぶせながら朗々と響き渡りこの曲のイントロを支えます。それに続くチェロとキーボードが魅力的なメロディを奏でます。ここまででこの曲の方向性が決まります。手元にライブ音源で1970年9月16日にロンドンのプレイハウス・シアターのCDがありますが、こちらではチェロは使われていなくて、ホーンセクションがその代役を務めています。この曲に関してはライブよりも、スタジオ録音の方が遥かに完成度は高いです。BLACK PANTHER BP-064
この曲ではコーラスが重要なウェイトを占めています。このコーラスは「ジョン・オールディス合唱団」が務めています。最初は女声コーラスが、その後混声合唱になります。この合唱、多分意味はないと思うのですが、聴き様によっては「"Tea, toast, coffee, yeah」と聴こえます。あと「"Sa sa sa sa sa sausage rrrrrrrroast beef」と聴き取れる部分もありますね。考えようによっては5曲目となんか関連性でもあるのでしょうか。
曲は6つのパートで構成されているようですが、続けて演奏されるので実に壮大な作品に仕上がっています。アナログ時代LPではのA面全てを使って表現されたこの「原子心毋」、"ピンク・フロイドの最高傑作とも言える一枚です!このアルバムだけは、いやこの曲だけは桁違いに完成度が高いと言えます。1970年の発表で、全英1位、全米55位を記録しました。プログレッシブにとどまらず、ロック史上に残る傑作だと思います。
2曲目はうって変わったような曲調で、ギルモアのアコースティック・ギターの調べが美しいフォーク調の曲です。
3曲目はイントロではリチャードのピアノのメロディに控えめのボーカルがこれまたしっとりとした雰囲気を醸し出しています。直ぐにホーンセクションも加わり大いに盛り上がりますがやはりどことなくカントリー調の雰囲気があります。
最後の「アランのサイケデリックな朝食」は何とも肩すかしを喰った曲で、生活ノイズが散りばめられています。アランが朝起きて来てバタンとドアを開け、コンロに火をつけ朝食を作っているアランの音 ― 例えば、ベーコンを料理して、シリアルを皿に開け、大きく息をのんでいて飲んでいるミルクまたはジュースを注いで、大きく、そして、活発にシリアルを食べること ― が展開されています。アコースティック・ギターとスティール・ギターが日だまりの心地よさを表し、最後のパートでドラムス、ピアノが加わってオルガンが被さります。この調べを聴いているとマイク・オールドフィールドの「チューブラー・ベルズ」の第2部とオーバーラップするのは小生だけでしょうか。
それにしても13分もかかるとベーコンもカリカリになってしまうと思うんですがね。
さてさて、この傑作についてはオンライン百科事典の「wikipedia」の英語版が非常に詳しい一文を載せています。参考までにURLを載せておきます。