「マッカーサ回想録」の一文 | 大和民族連合

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安全保障、政治外交



『日本国天皇はこの私であります。戦争に関する一切の責任はこの私にあります。私の命においてすべてが行なわれました限り、日本にはただ一人の戦犯もおりません。絞首刑はもちろんのこと、いかなる極刑に処されても、いつでも応ずるだけの覚悟はあります』


――弱ったのは通訳でした。その通り訳していいのか

――しかし陛下は続けました。


『しかしながら、罪なき8000万の国民が、住むに家なく、着るに衣なく、食べるに食なき姿において、まさに深憂に耐えんものがあります。


温かき閣下のご配慮を持ちまして、国民たちの衣食住の点のみにご高配を賜りますように


天皇は、やれ軍閥が悪い、やれ財界が悪いと言う中で、一切の責任はこの私にあります、絞首刑はもちろんのこと、いかなる極刑に処せられてもと淡々として申された。


このような態度を見せられたのは、われらが天皇ただ一人であったのです。


陛下は我々を裏切らなかった。


マッカーサーは驚いて、スクッと立ち上がり、今度は陛下を抱くようにして座らせました。


そして部下に、「陛下は興奮しておいでのようだから、おコーヒーをさしあげるように」と。


マッカーサーは今度は一臣下のごとく、直立不動で陛下の前に立ち、「天皇とはこのようなものでありましたか!天皇とはこのようなものでありましたか!私も、日本人に生まれたかったです。陛下、ご不自由でございましょう。私に出来ますることがあれば、何なりとお申しつけ下さい」と。


陛下は、再びスクッと立たれ、涙をポロポロと流し、「命をかけて、閣下のお袖にすがっておりまする。この私に何の望みがありましょうか。重ねて国民の衣食住の点のみにご高配を賜りますように」と。


そののちマッカーサーは、陛下を玄関(ホール)まで伴い、見送ったのです。