【露頭位置】

北海道松前郡松前町字白神
N41°23'53.2" E140°11'56.7"

 

 

【参考Webサイト】

北海道地質百選

渡島管内のジオイト

白神岬のジュラ系に見られる泥注入現象

 

【参考Webサイト】

MAK_KAWA のジオ記事サイト

私的・北海道地質百選

『白神岬の付加体岩相』

 

【参考文献・地質時代・地層名】

1:50,000地質図「松前」(1990)

▶中生代 三畳紀―ジュラ紀?

▶松前層群

▶白神岬地域 S6ユニット

▶粘板岩,砂岩・含礫泥岩及びチャートを伴う

 

北海道最南端の白神岬にて、松前層群に属するチャート、緑色岩、粘板岩を観察致しました。産総研20万分の1シームレス地質図V2では、この場所の地質体は中期―後期ジュラ紀の付加体に区分されています。

露頭概要図です。観察した範囲は幅20m程と限定的ですが、様々な姿の岩相境界を確認することができました。粘板岩について、実際には概要図に描ききれないような砂岩や緑色岩の小さな岩塊が含まれています。

Loc.1 左(東)側にチャート、ハンマー(L=28cm)のところが緑色岩、その右(西)側に粘板岩があります。

Loc.1 ペンを置いてあるところがチャートと緑色岩の境界です。

Loc.1 ペンより上が層状チャート、下が緑色岩です。両者の境界は顕著な破砕帯を伴わない断層関係と言えそうです。緑色岩の中にも灰色のチャートの岩塊が含まれています。

Loc.1 

Loc.1 中央に緑色岩、下(西)に粘板岩があります。両者の境界は平滑ではなく凹凸があります。写真上部に写っている溝状のところには断層があります。

 

Loc.2 ハンマーを置いてある所の明るい色の岩は緑色岩です。離れた所から眺めると、緑色岩は帯状に分布していますが、、、

Loc.2 緑色岩と粘板岩の境界は平滑ではなく凸凹している姿がここにもありました。写真の上が西です。

Loc.2 中央がチャート岩塊を含む緑色岩、下(東)の黒い岩が粘板岩です。

Loc.2 チャート岩塊を含む緑色岩と砂岩岩塊を含む粘板岩。

Loc.2 緑色岩と粘板岩

Loc.2 緑色岩と粘板岩

Loc.2 緑色岩と砂岩岩塊を含む粘板岩。

Loc.2 緑色岩と砂岩岩塊を含む粘板岩。

 

23cmスケールを置いている所がLoc.3です。

Loc.3 黒い岩は粘板岩、淡い緑色の岩が緑色岩(輝緑岩)です。写真の下が東、上が西です。

Loc.3 複雑な境界で接する緑色岩と粘板岩

Loc.3 黒色粘板岩の中には灰色の砂岩岩塊が含まれています。緑色岩の中にも扁平なチャート岩塊が含まれています。

漂着物と23cmスケールの間の岩がLoc.4です。

Loc.4 砂岩岩塊を含む粘板岩。破断した砂岩泥岩互層と思われます。写真の下が東です。

Loc.4 砂岩岩塊を含む粘板岩

Loc.4 砂岩岩塊を含む粘板岩。左が東です。

Loc.4 砂岩の接写です。

Loc.4 砂岩岩塊を含む粘板岩

Loc.4 砂岩岩塊を含む粘板岩(破断した砂岩泥岩互層)

 

Loc.5 ハンマーを置いてある所に緑色岩が現れています。

Loc.5 粘板岩に挟まれる緑色岩。置いてあるスケールは23cmです。写真の下が東です。

Loc.5 粘板岩と緑色岩

Loc.5 凸凹した境界で接する粘板岩と緑色岩。

Loc.5 下(東)が粘板岩、上(西)が緑色岩です。中央の領域、緑色岩の中にある暗い色の網目状の脈は粘板岩起源?でしょうか。。。曰く付きの境界です。

Loc.5 下(東)が緑色岩、上(西)が粘板岩です。こちらの境界はシャープです。

 

露頭概要図を再掲いたします。

 

Loc.6 ハンマーを置いてある所に断層があります。

Loc.6 左下(東)より、粘板岩、緑色岩、断層、チャートの順に配列しています。

 

Loc.7 層状チャート

Loc.7 23cmスケールで指している板状の割れ目をチャートの層理と見做しました。

 

Loc.8 チャートに囲まれている緑色岩。ハンマーと23cmスケールの間が緑色岩です。スケールが指している所には断層があります。

Loc.8 左(東)がチャート、中央~右が緑色岩です。

Loc.8 扁平なチャート岩塊を含む緑色岩

Loc.8 下(東)がチャート、上が緑色岩です。

Loc.8 低角度の断層で接する緑色岩(下)とチャート。

Loc.8 低角度の断層で接する緑色岩(下)とチャート。

Loc.8 低角度の断層で接する緑色岩(下)とチャート。

Loc.8 低角度の断層で接する緑色岩(下)とチャート。破砕帯の幅は最大で20cmほどです。

 

Loc.9 ここではチャート、緑色岩、粘板岩の境界を確認いたしました。

Loc.9 右が東、左が西です。ペンより左側がチャート、ペンと23cmスケールの間が緑色岩、スケールより右側が粘板岩です。

Loc.9 左がチャート、右が緑色岩です。ペンで指している所が境界です。顕著な破砕帯を介在していません。

Loc.9 左上がチャート、右下が緑色岩です。

Loc.9 上が緑色岩、下が粘板岩です。ペンで指している所が境界です。顕著な破砕帯を介在していません。

Loc.9 上が緑色岩、下が粘板岩です。

 

Loc.10 ハンマーを置いてある所で粘板岩を確認いたしました。

Loc.10 扁平な砂岩岩塊を含む粘板岩。板状の割れ目が劈開です。

Loc.10 扁平な砂岩岩塊を含む粘板岩。

 

【関連リンク】

 

【露頭位置】

北海道枝幸郡枝幸町目梨泊

N45°2'43.2" E142°30'12.7"(Loc.1)
N45°2'44.1" E142°30'11.8"(Loc.2)
N45°2'45.5" E142°30'10.9"(Loc.3)
N45°3'4.4" E142°29'57.4"(Loc.4)

 

Google Map の赤ピンはLoc.3を指しています。

 

【参考Webサイト】

MAK_KAWAのジオ記事サイト

私的・北海道地質百選

『枝幸目梨泊の付加体』

こちらのWebサイトを拝見したことが訪問の契機です。貴重な情報を公開していただき、感謝申し上げます。

 

【参考文献1 地質時代・地層名・岩相名】

1:50,000地質図「目梨泊」(1961)

▶先白亜紀

▶日高層群

▶ウバトマナイ層

 ▶頁岩,砂岩,珪岩,輝緑凝灰岩

 

【参考文献2 地質時代・地層名・岩相名】

1:200,000地質図「枝幸」(1981)

▶二畳紀~ジュラ紀

▶日高層群

 ▶塩基性凝灰岩及び枕状溶岩(チャートを伴う)

 ▶粘板岩・砂岩及びチャート(石灰岩を伴う)

 

産総研の20万分の1シームレス地質図V2では、当記事で紹介する場所は白亜紀の付加体に区分されています。

北見神威岬公園から神威岬を眺めた景色です。

この写真に写っている岩場がLoc.1,2,3です。

北見神威岬公園から遠望したLoc.1です。

Loc.1 ここでは緑色を帯びた岩石を見ることができました。

Loc.1 輝緑岩、緑色岩、玄武岩などと呼ばれる類の岩石と思われます。右側(北側)へ傾斜する構造が微かに見られます。ハンマーの長さは28cmです。

Loc.1 伸長変形した玄武岩質の枕状溶岩かもしれませんが、、、肉眼観察だけでの判断には限界があります。岩石標本の研磨断面観察や顕微鏡による薄片観察をすれば決着を付けられると存じます(無論、私はそこまではやっておりません)

Loc.1 玄武岩質溶岩? 少なくとも、チャートや粘板岩ではないです。

Loc.1 玄武岩質溶岩?

Loc.1 伸長変形した玄武岩質枕状溶岩?

Loc.1 伸長変形した玄武岩質枕状溶岩?

 

Loc.2 破砕された玄武岩?

Loc.2 幅およそ5mにわたって、このような角礫岩が現れていました。

Loc.2 玄武岩と思われます。断層破砕帯なのか、自破砕溶岩なのか、、、成因は不明です。

Loc.2 玄武岩?

Loc.2 玄武岩?

Loc.2 玄武岩?

 

北上神威岬公園から眺めた景色です。法面の直下の岩場がLoc.3です。

Loc.3 層状チャートを見ることができました。

Loc.3 層状チャート。ハンマーを置いてあるところの層理の走向傾斜は N77°E 54°NW です。

Loc.3 層状チャート

Loc.3 厚さ数cmの層と厚さ数mmの層が交互に重なっている典型的な層状チャートです。

Loc.3 チャートの接写です。

Loc.3 褶曲した層状チャート

Loc.3 褶曲した層状チャート

Loc.3 褶曲した層状チャート

 

Loc.4 ここでは粘板岩と砂岩からなるメランジュを見ることができました。置いてあるスケールは1mです。

Loc.4 明るい色の岩は砂岩、黒っぽい岩が粘板岩です。扁平な砂岩ブロックが粘板岩に取り囲まれています。粘板岩の劈開の走向傾斜は N37°E 46°NW です。

Loc.4 粘板岩と砂岩からなるメランジュ

Loc.4 明るい色の砂岩と黒色の粘板岩。スケールの長さは23cmです。

Loc.4

Loc.4 粘板岩と接する扁平な砂岩ブロック。置いてあるスケールは23cmです。

Loc.4 下が粘板岩、上が砂岩です。粘板岩の中にも小さな岩塊が含まれています。

Loc.4 下が粘板岩、上が砂岩です

 

【その他の場所の玄武岩(緑色岩)の事例】

 

 

 

北海道日高地方沿岸の露頭の記事について、西から順にリンクを提示いたします。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

広尾町は十勝地方に属しますが、日高山脈の地質と関連があるため、あえてこのリンク集に含めることにいたします。

 

【露頭位置】

北海道広尾郡広尾町 国道336号線 フンベ隧道

N42°15'56.7" E143°18'47.1"

 

 

【参考文献1・地質時代・岩相】

1:50,000地質図「広尾」(1960)

▶先白亜紀

▶日高層群

▶オナオベツ層※

▶粘板岩,砂岩(含曹長石脈)

 

※地質平面図によりますと、この場所は日高層群楽古(らっこ)層が分布していると示されていますが、地質図の説明書に記されている岩相の特徴からオナオベツ層に属する可能性があります。

 

【参考文献2・地質時代・岩相】

1:200,000地質図「広尾」第2版(2024)

▶古第三紀 暁新世~前期始新世

▶中の川層群

▶南部地域

▶広尾コンプレックス

▶砂岩,黒色泥岩及び砂岩泥岩互層(緑色ガラス質酸性凝灰岩を挟む)

 

国道336号線(黄金道路)のフンベ隧道です。手前が広尾市街、奥が襟裳方面です。

ここで古第三紀付加体に属する地質体を観察いたしました。

参考文献1の説明書によりますと、オナオベツ層は粘板岩および砂岩が原岩と考えられ、方解石および曹長石の網脈が非常に発達していることが示されています。

オリジナルの地層の姿(堆積構造)は全く不明です。

 

露頭全体に割れ目と鉱物の細脈が細かく・密に発達しています。固結した破砕帯のような、揉みくちゃにされたような姿をしています。ハンマーの長さは28cmです。

この写真の範囲には右下がりの幅数cm程の破砕帯(走向傾斜:N12°E 60°W)が見られます。

破砕帯の接写です。破砕帯の外側も割れ目が細かく、破砕帯に準ずる姿をしています。

白い筋は鉱物脈です。網目状に発達しています。

 

【関連リンク】

 

【露頭位置】

北海道幌泉郡えりも町字庶野
N42°3'15.4" E143°18'41.4"  Loc.1(望洋台)
N42°3'45.2" E143°18'36.2"  Loc.2(白浜トンネル坑口付近)
N42°3'47.9" E143°18'41.5"  Loc.3(ドンドン岩)
N42°4'21.0" E143°18'28.0"  Loc.4(咲梅トンネルの海側)

 

Google Map の赤ピンはLoc.3を指しています。

 

【参考文献】

1:50,000地質図「猿留」(1957)

 

この場所の地質体の名称・岩相について、参考文献から引用します。

▶日高変成岩類

▶珪礬(けいばん)質変成岩および混成岩類

▶塊状ホルンフェルス

 

Loc.1 望洋台直下のホルンフェルスの露頭

Loc.1 ハンマー(L=28cm)の枝に沿って縞模様が見られます。縞模様(層理)の走向傾斜は N°33W 43°NE です。

Loc.1 参考文献の説明書の記述によりますと、暗い色の縞は粘板岩ないし頁岩、明るい色の縞は砂岩に由来すると見受けられます。

Loc.1 元々は砂岩泥岩互層だったかもしれません。

 

Loc.2 白浜トンネル坑口付近のホルンフェルスの露頭です。

Loc.2 右下がりの板状の割れ目が見られます。これを層理と見做しました。走向傾斜は N72°W 45°NE です。

Loc.2 ハンマーの枝に沿う系統の割れ目を層理と見做しました。

Loc.2 ホルンフェルス

Loc.2 ホルンフェルス

 

Loc.3 ドンドン岩のホルンフェルスの露頭です。ハンマーの枝に沿う右下がりの割れ目を層理と見做しました。

Loc.3 層理の走向傾斜は N42°W 58°NE です。

Loc.3 ホルンフェルス

Loc.3 ホルンフェルス

Loc.3 割れ目が細かい所は粘板岩、粗い所は砂岩に由来するかもしれません。

Loc.3 ホルンフェルスの岩片の断面。

Loc.3から眺めた道路沿いの法面

Loc.3から眺めた道路沿いの法面

Loc.3から眺めた道路沿いの法面。右下がりの板状の割れ目は層理と思われます。

 

Loc.4 咲梅トンネル付近のホルンフェルスの露頭です。

Loc.4 右下がりの板状の割れ目を層理と見做しました。

Loc.4 層理の走向傾斜は N80°W 45°N です。

Loc.4 ホルンフェルス

Loc.4 ホルンフェルス

Loc.4 ホルンフェルス

Loc.4 ホルンフェルス。割れ目が発達していますが、岩片は緻密・堅硬です。

Loc.4 ホルンフェルスの岩片の断面です。

 

【関連リンク】

 

【露頭位置】

北海道幌泉郡えりも町字庶野 千平集落の岩礁
N41°1'25.2" E143°16'59.6"

 

【参考文献】

高橋 浩・志村俊昭・加藤聡美(2018)日高変成帯南部の深成変成岩類.地質学雑誌,124,399–411.

 

【参考Webサイト】

MAK_KAWAのジオ記事サイト

私的・北海道地質百選

『ルーラン岩礁』

 

北海道地質百選

日高管内のジオサイト

「ルーラン岩礁」

 

【注意事項】

この地域の海岸近傍には、まるで駐車場のように見える砂利が敷かれた区画がいたるところにあります。これらは駐車場ではなく昆布干し場です。昆布干し場は田んぼや畑と同じ扱いで、自動車の乗り入れは勿論、徒歩での通行もできませんので、訪問される方は十分ご注意ください。

参考文献・Webサイトによりますと、この場所には黒雲母片麻岩と、それを貫く菫青石トーナル岩が現れています。

 

 

褶曲した片理を有する片麻岩

 

23cmスケールより左が片麻岩、右がトーナル岩です。

左が片麻岩、右がトーナル岩です。片麻岩には右上がりの縞々(片理)が認められます。片理の走向傾斜は N88°E 55°N です。この写真の範囲の片麻岩とトーナル岩の境界は、片理と概ね調和的と見受けられます。

 

片麻岩

片麻岩。ギラギラとした光沢を有します。

 

片麻岩。左側(北側)へ傾く片理が認められます。

片麻岩。ハンマーの長さは28cmです。

片麻岩

片麻岩

片麻岩

片麻岩

片麻岩。小さな褶曲が見られます。

 

ハンマー下端のところに岩相境界がありました。下が片麻岩、上がトーナル岩です。

下が片麻岩、上がトーナル岩です。

トーナル岩

 

【関連リンク】

 

【露頭位置】

北海道様似郡様似町字幌満
N42°4'50.9" E143°0'45.5"

 

 

【参考文献】

1:50,000地質図「幌泉」(1955)

 

【参考Webサイト】

アポイ岳ジオパーク

日高耶馬渓エリア

D5 ルランベツ覆道の褶曲

 

ルランベツ覆道の海側にある岩場が見学対象です。

 

現地のアポイ岳ジオパークの解説看板によりますと、中央のやや明るい色の岩が角閃岩、それを囲むように分布している褐色を帯びた岩が片麻岩とのことです。

この図の範囲では褶曲構造が見られます。複雑に褶曲しているところもあります。

 

左下~中央が角閃岩、褐色の岩が片麻岩です。ハンマーの長さは28cmです。

ハンマーの左端のところに角閃岩と片麻岩の境界があります。

左が角閃岩、右が片麻岩です。

片麻岩の接写です。

角閃岩

複雑に褶曲した片理を有する角閃岩

複雑に褶曲した片理を有する角閃岩

複雑に褶曲した片理を有する角閃岩

下部~中央が角閃岩、上端には片麻岩が写っています。スケールの長さは23cmです。

角閃岩

角閃岩の接写です。

左下のハンマーを置いてあるところが角閃岩と片麻岩の境界です。

ハンマーを置いてあるところに角閃岩と片麻岩の境界があります。

左が片麻岩、右が角閃岩です。

片麻岩(左~中央)と角閃岩(右)。この写真の範囲の片麻岩には、V字形の褶曲が微かに見られます。

この写真の中央やや下の箇所で断層を確認いたしました。

ハンマーに沿って断層があります。走向傾斜は、断層がN63°W 53°NE、23cmスケールを置いている所の片理がN86°E 18°N、ペンを置いている所の片理がN17°W 10°E です。

片麻岩に変位を与える断層

片麻岩に変位を与える断層。破砕帯の幅は10cm前後です。

 

片麻岩。片理がつくる縞模様を追うと、逆“つ”の字形の褶曲構造が識別されます。

片麻岩

片麻岩

片麻岩。結晶の粗いレイヤーと細かいレイヤーが交互に並んでいます。

片麻岩

片麻岩

アポイ岳ジオパークの解説看板

 

解説看板には、玄武岩質の岩石が変成して角閃岩に、砂岩・泥岩が変成して片麻岩になったと記されています。

変成する前の岩石の姿として想定されるものの事例を下記リンクに提示致します。

 

 

余談ですが、段丘堆積物を眺めることができました。

地理院地図によりますと、崖の頂部の海抜は約100mです。

変成岩類からなる岩盤を不整合に覆う砂礫層(段丘堆積物)が見られました。

 

【関連リンク】

 

 

【露頭位置】

北海道様似郡様似町字冬島
N42°4'52.9" E143°0'36.9" (Loc.1)

 

 

【参考文献】

1:50,000地質図「幌泉」(1955)

 

【参考Webサイト】

アポイ岳ジオパーク

日高耶馬渓エリア

D4 大正トンネル

 

この場所の地質体の岩相について、参考文献から引用します。

▶変成岩類および混成岩類

▶片麻岩類

▶黒雲母片麻岩

 

 

アポイ岳ジオパークの解説看板です。看板では花崗岩類となっていますが、Webサイトではトーナル岩と示されています。

Loc.1 アポイ岳ジオパークのWebサイトによりますと、白破線の内側の明るい色の岩がトーナル岩、外側の暗い色の岩が片麻岩であるとのことです。

Loc.1 片麻岩とトーナル岩

Loc.1 片麻岩とトーナル岩。下に1mスケールを置いています。

Loc.1 中央に破砕帯幅20cm前後の断層(走向傾斜:N80°W 80°N)があります。片麻岩とトーナル岩は断層の右(南)側にあるように見受けられます。

 

Loc.2 片麻岩とトーナル岩

Loc.2 シャープな境界が無いので判りずらいですが、ハンマー(L=28cm)より左(南)側がトーナル岩、右側が片麻岩と見受けられます。

Loc.2 トーナル岩(左)と片麻岩(右)

Loc.2 トーナル岩

Loc.2 トーナル岩

Loc.2 トーナル岩

Loc.2 トーナル岩

Loc.2 トーナル岩。N20°W 70°NE の走向傾斜を示す片理が発達しています。

 

Loc.3 左(北)側の暗い色の岩が片麻岩、右(南)側の明るい色の岩がトーナルと思われます。

Loc.3 片麻岩の片理(ハンマーの枝の方向の細かい割れ目)の姿勢は N80°W 38°Nです。中央の断層の姿勢は N80°W 77°Nです。この断層が岩相境界であると思ったのですが、、、

 Loc.3 断層よりも右(南)側にも片麻岩が分布していると見受けられます。

 

Loc.4 片麻岩?。右下に1mスケールを置いています。

Loc.4 片麻岩?トーナル岩の可能性もあります。本当に片麻岩かどうか私には判りませんでした。

Loc.4 片麻岩?淡い緑色を帯びています。結晶の粗い層と細かい層が縞模様(片理)を成しています。この写真の範囲の片理の走向傾斜は N8°E 80°E です。

Loc.4 片麻岩?微褶曲が見られます。

Loc.4 片麻岩?

Loc.4 片麻岩の転石

 

【関連リンク】

 

【露頭位置】
北海道新冠郡新冠町字中央町 判官岬

N42°21'43.0" E142°18'13.3"

 

 

【参考文献】

1:50,000地質図「静内」(1958)

 

【参考Webサイト】

北海道地質百選

日高管内のジオサイト

判官館の新第三系とソールマーク

 

この場所の地質体の時代・地層名・岩相について、参考文献から引用します。

▶新第三紀 中新世

▶元神部(もとかんべ)層

▶礫岩および砂岩

 

 2026年4月に訪問致しました

ほぼ垂直の平滑な岩壁は、元々は地層の堆積面でした。

元はほぼ平らだった筈の地層が、造構運動によりこのように90°近く傾きました。

 

 

 

露頭概況です。左(北東)が地層堆積当時の下位、右(南西)が上位です。

 

①礫岩

①礫岩 礫径が4~64mmの中礫(pebble)を主体とします。置いてあるスケールは23cmです。

①礫岩

①礫岩

①礫岩

①礫岩 中央の黒い礫はおそらくホルンフェルスです。右隣りには花崗岩質岩の礫があります。

①礫岩

①礫岩 中央に花崗岩質岩の礫、その左上の縞々がある礫は片麻岩かもしれません。

①礫岩 黒い礫の多くはホルンフェルスまたは粘板岩と見受けられます。

①礫岩 

①礫岩 花崗岩質岩の礫

 

②礫岩の最上部は礫が少なくなり、一部は含礫砂岩となっています。このように斜交成層が見られます。置いてあるハンマーの長さは28cmです。

②礫岩の最上部 あえて写真を回転させています。

②礫岩と砂岩の境界

② 左より含礫砂岩、礫岩、砂岩の順に重なっています。

②礫岩と砂岩の境界

 

③砂岩

③砂岩

③ ここの最大の見どころはソールマーク(地層底面に残された水流の痕)です。

③砂岩 ソールマークによる凹凸が見られます。

③砂岩 ハンマーの上のところでソールマークを観察することができました。

③砂岩

③砂岩層の底に刻まれたソールマーク。古流向は右上から左下です。参考Webサイトによりますと、地層を水平に戻した際の古流向は北北西から南南東となります。

③砂岩層の底に刻まれたソールマーク

 

④砂岩と礫岩

④礫岩の礫径の変化(級化構造)が見られました。

④砂岩と礫岩 中央のスケールは23cmです。

④砂岩と礫岩 左側ほど礫径が小さくなる堆積構造が見られます。

 

【関連リンク】

 

【露頭位置】

北海道様似郡様似町会所町
N42°7'21.3" E142°55'5.9"

 

 

【参考文献】

前田仁一郎・宮坂省吾・池田保夫・末武晋一・戸村誠司・河内晋平・松井 愈,1990,北海道中央部の第三紀迸入岩類のK-Ar年代と火成活動の時空変遷.地球科学,vol.44, no.5,p.231-244.

 

【参考Webサイト】

北海道地質百選

日高管内のジオサイト

エンルム岬のヒン岩脈

 

参考文献によりますと、この場所には1650万±80万年前(16.5±0.8Ma)のK-Ar年代を示す黒雲母含有角閃石ひん岩が分布しています。

アポイ岳ジオパークの解説看板

崖の高さはおよそ50mです。

高角度の節理が目立ちます。

この写真の範囲の節理について見通しで測定したところ、走向はN50~60°W、傾斜は70~80°SWでした。この系統の節理は貫入面とほぼ平行と見受けられます。

高角度の節理の走向はエンルム岬の稜線とほぼ一致しています。

 

 

高角度の節理と交差する低角度の節理も見られます。

玢岩の転石の接写です。肉眼で見える細長い黒い粒は角閃石です。

 

余談ですが、見学箇所の海岸には護岸工事などで人為的に持ち込まれたと思われる橄欖(かんらん)岩の転石がありました。

 

上の緑色の石が橄欖岩、下の灰色の石が玢岩です。玢岩と比べ橄欖岩はずっしりと重いことを実感できました。