<最後の便り>
陸軍伍長 松野 常夫 命 昭和19年12月6日 レイテ島ブロウエンにて戦死
岩手県柴波町上平沢出身 24歳

お父さまへ
懐かしの日向を後に
空征く我は
君の為
大和島根の
桜と散らん
歌ではありません唯、常夫の心に浮かんだまま書きました。
お父さまも、お母さまもお元気で、長生きして下さい。
兄さん、皆さんをお願いします。
雪子や昭子も、信子や武史を可愛がってやれよ。常ちゃんは元気で行くからね。これから遺骨なんてしゃれた「モノ」は帰れないと思いますから、何か常夫の遺品一つ満州へ送って下さい。
満州の土になりますから・・・。
常夫の戦死の公報が入ったら煙草を一本火を付けて立てて下さい。お願いします。
では、常夫は元気で行きます。皆さん、さようなら
 十月二十六日  
        佐世保にて 常夫

空挺館~レイテ・ブラウエン降下作戦「桜剛特攻隊」

レイテ島におけるブラウエン降下作戦に投入された高千穂部隊の隊員たちです。

おそらく猛訓練の後、あるいは映画か写真撮影のついでに撮られた記念写真で、
隊長である竹本中尉を真ん中に囲んでいます。

若々しい筋肉の付いた身体、引き締まった表情、
まるでスポーツ合宿の合間に撮られたかのような全員の快活な微笑みの表情。
全員が神々しいくらいの美男に見えるのはわたしだけの思い込みではありますまい。

彼らはこの直後この作戦でブラウエンに落下傘降下し、
全員が生きて戻ることはありませんでした。