つい先日のこと。
2泊3日、時間にすれば丸2日ぐらいの時間を一緒に過ごすことができた。
泊まりで会うのは約4か月ぶり。
まさに幸せな時間を過ごしている最中の2日目の夜に。
私は明日以降の未来を考えてしまった。
こんなにも今幸せで。
いつでも触れられる距離に相手がいて。
向こうの体温だっていつでも感じられるのに。
また近くにはいられなくなる。
先をいってしまう彼女と。
それを追いかけられない自分。
後ろ髪を散々引かれながらも、それでも前を目指す彼女に対して。
「大丈夫」とか「お互いまた頑張ろう」だとか。
伝えなきゃいけない言葉があるはずなのに。
伝えちゃいけないはずの言葉が先に頭をよぎって。
「置いていかないでほしい」
「ずっと隣にいてほしい」
思い浮かんだその言葉を掻き消そうとしても、こびりついて離れてはくれなかった。
絶対に叶わないってわかっているからこそ、伝えてしまったら困った顔をする向こうの姿が簡単に予想出来てしまった。
進もうと決めた彼女を責めてしまうことと、大して変わりがないと思った。
引き止めたい、繋ぎ止めてしまいたいと思ってしまった自分が心底嫌だった。
普段調子のいいことを言っているくせに本音はそれかよと自分が情けなくなった。
選んだ道を応援したいと思う気持ちも。
相手の意見を尊重したい思いも。
紛れもなく私が持ち合わせている感情であるはずなのに。
それと相反するような感情も間違いなく私が抱いている感情で。
隠していたいけど伝わってほしい気持ちでもあった。
ようやく夜になると涼しい季節になってきた。
あと何回この季節を迎えたら、何度こんな感情を抱えたら彼女の隣に帰れるんだろう。