はじめに。〈柄谷行人風〉マルティン・ハイデガーは言っている。

『全てのアンチはその対峙する思想に本質的に囚われている』

と。ハイデガーはナチスに汚染された哲学者で、ファシズムすれすれを彷徨ったとも言えるが、この発言は重大な指摘である。


「国民民主党の玉木雄一郎代表は、7月15日立憲民主党及び国民民主党がそれぞれ労働組合「連合」と締結した政策協定に盛り込まれた「左右の全体主義を排し、健全な民主主義の再興を推進する」という文言をめぐり、「全体主義とは共産主義、共産党のことである」と記者会見で発言した。これに対して日本共産党の小池晃書記局長は7月19日の記者会見で、「わが党は戦前から軍国主義、ファッシズムと戦い続け、民主主義と自由を何よりも大切にしている。全体主義とは対極にある政党だ。」と反論し、共産党を全体主義とした発言の撤回を求めた(2021年7月19日付け「朝日新聞」)。」


日本共産党の小池晃書記局長の発言は、まるでウラジーミル・プーチンのようである。


『2022年3月の拙blogより』

左右の両権力は、僕がずーっと読んで来たジル・ドゥルーズに拠れば

『同じ権力』

である。


そして、繰り返しになるが日本に勝ったことを自慢する中華ソースや、日本に勝った理由でもないのに勝手に勝ったことにしている北や缶コークの現政権は

『ファシズム政権』

であり、ウクライナの政権をネオナチと呼ぶロシア政府も

『ファシズム政権』

である。


前から言うように、『ファシズムとはナチスとヒトラーのことだけを指す』訳ではないのだ。


blogで政治と宗教のことを書くのはタブーだ、という声もあるが、僕の話題は殆ど

『政治と権力』

に関するものであるし、それはスポーツも音楽も競馬ももちろん宗教も政治的であるから書いている。


僕はまず、ミシェル・フーコーに倣って

「マスメディアの権力」

について触れた。次に我々一般人にも権力があることを書いたかと思う。さらに、GAFAのような巨大権力についても触れた。


しかし、左翼の人にとってロシアのプーチン大統領が

『ウクライナのゼレンスキー大統領はネオナチである。』

というと、

『ウクライナは右なんだ。ならばロシアを支持しよう。』

という勢力が現れる。


確証は取れないが、鳩山由紀夫・元総理はゼレンスキー大統領を批判するファシストだし、ロシアを非難できなかったれいわ新選組もかなり混乱している。


左右の両権力は〈トポロジカル「位相的」〉に反転するのだ。このことを僕に教えてくれたのは、評論家で哲学者の柄谷行人であったかと思うが、今の彼がなんと発言しているかは知らない。


〈この項・続く〉


⏫⏫⏫もちろん、立憲民主党でも鳩山由紀夫・元総理と野田佳彦・元総理、岡田克也・元代表では考え方〈洗脳のされ方?〉に相当の差異があるだろう。


現在の戦時体制のウクライナの政治が良いとは僕も言わない。でも、彼等はロシア連邦の一方的な横暴に対して、必死になって戦っている。そのロシア連邦の政治体制が右が左かは〈微妙なところである〉。しかしながら、ナチスやネオナチが悪しき政治権力ならば、ロシア連邦も悪しき政治権力である。そのことに異論のある方〈例えば、鳩山由紀夫氏、東郷和彦氏のような方〉は日本には少ないだろう。


同様に、反共ファシズムの世界基督教統一神霊協会〈現在の世界平和統一家庭連合〉と、日本共産党は、内部で反対する余地がない故にやはり「悪しき政治権力」なのである。


連合が反対しているのに、日本共産党と共に蓮舫さんを支援した立憲民主党のことを僕は残念に思う。本日が投票日の東京都知事選挙で誰が当選するか、僕は分からない。しかし、かつての美濃部亮吉都政のような「バラマキ政治」が「都民皆、平等」の名の下に行なわれないことを僕は切に願う。


前から言っているように、

「お金の掛からない政治」

は、背景にある権力を考えると確かに「悪い政治」である。しかし、選挙費用をケチったり値切ったりして、洗脳された統一協会〈教会〉信者を運動員として事実上只働きさせて、結果的に自分達の政治理念を捻じ曲げてしまった自由民主党の〈一部〉政治家の政治姿勢は、北朝鮮との癒着や赤報隊事件の疑惑を知ってか知らずか、僕だけではなく多くの日本国民にとって残念極まりないものである。


最後に、何故、日本人の中に「統一協会〈教会〉」に洗脳されてしまうひとがこれだけいるのか僕は真剣に考えたことが幾度もある。ドゥルーズやデリダのくねくねとした『差異の哲学』に較べて、「〈同一性の〉ファシズム」はひとの頭の中にすーっと入って来ることがある。その正体が、「言説の権力」と分かってから、僕は様々な仕方で批判・非難を試みたが残念ながら道半ばである。


この続きは機会あればまた書きたい。