ここのところ、というよりも僕が気付くのが遅れただけのようであるが、現在「外国人嫌い・70年代・80年代競馬の懐古趣味」のある方と係争中である。


その方は、【「昨年の第90回・東京優駿」にてクリストフ・ルメール騎手のキタサンブラック産駒のスキルヴィング号が、〈ルメール騎手の判断ミスにより〉急性心不全を起こして亡くなったが、もしもこれが日本人騎手の騎乗であればスキルヴィング号が命を落とすことはなかったのではないか? 】と外国人騎手憎しの論陣を張っておられる。


それは、ルメール騎手の判断ミスかどうかは別に、ルメール騎手のパフォーマンスが日本人騎手の活躍の場を奪い騎乗機会・勝ち鞍・賞金すべて奪っている、外国人騎手は今直ぐ排斥すべきである。とでも言いたそうであった。

あまりしつこく書くのも嫌味なので、質問の数は少なくするが、
『では、日本人騎手が外国のレースで上位に来たり優勝したりするのに対して、◯◯さんは反対なのか?』
と僕は訊きたい。それは、サウジカップの吉田豊騎手のパンサラッサやドバイワールドカップの川田将雅騎手のウシュバテソーロに対する冒涜でもある。

『ジャパンカップに外国馬があまり参加せず、ここのところ20年間日本馬が勝ち続けていることで、〈ジャパンカップの価値を著しく毀損している〉ことを◯◯さんは知らないのか?』
とも訊きたい。イクイノックスやリバティアイランドやスターズオンアースの闘いにエースインパクトやオーギュストロダンが加われば、日本にいながらサラブレッド世界一決定戦が観られたとは思わないのだろうか?

悪名高い「8枠連勝複式」制度の中で、多頭数競馬に依るアクシデントや紛れが起きることでもたらされる高配当をどちらかといえば苦々しく思っていた僕は、今のエキゾチック・ベットを寧ろ歓迎している口なのであるが、F1 サーカスのようなフルゲート32頭あるいは28頭の競馬は観たくないし、高配当はもっと少頭数であっても「8枠連勝複式制度」何かでない限り出る〈と思う〉。

さて、2歳チャンピオン2頭が揃った第29回NHKマイルカップであるが、
『両雄並び立たず。』
というのが二強のときの基本の考え方である。しかし、そもそも12ゴンバデ・カーブースや⑤ボンドガールが順調に来ていたら二強プラス『Something』になっていたのではあるまいか? 3歳のGI  レースで連対〈2着以内〉を外していない馬はノーマークにすべきではないが、少なくとも12ゴンバデ・カーブースは日本人からみて語呂も悪くプラス・ジョアン・モレイラで勝てないこともなかろうが僕は馬券を買わない。

東京スポーツ紙上で予想と批評を展開する田原成貴さんは、14アスコリ・ピチェーノを幻の桜花賞馬とした上で、
「〈勝った〉ステレンボッシュを内に入れた。」
ことを敗因としている。僕も外枠を引いてポジションを取りにくくしていたステレンボッシュにインコースを譲ることはないだろうと思った。北村宏司騎手は阪神ジュベナイルフィリーズを勝ち彼女を2歳チャンピオンにした功労者だが、ルメール騎手の復帰により乗り替わりも仕方がないとも田原成貴さんは書いている。

でも、北村宏司騎手にこのNHKマイルカップを制覇するチャンスがなくなった訳ではない。昨秋の東京スポーツ杯をモレイラで制した13シュトラウスがいる。彼は、ファースト・ネームをヨハンというかリヒャルトというかは知らないが、たいへん折り合うのが難しい馬であり、尚且つスタートにも難がある。しかし、折り合ったときのスピードは一流で父モーリス・母ブルーメンブラットと日本の馬で配合している血統も良いと思う。勝てば圧勝、負ければ惨敗か?

順調ならば本命にしようかとも思っていた武豊騎手騎乗の⑤ボンドガールであるが、少なくとも武豊騎手は確保できた訳であり、もしも彼が優勝すると2,006年のロジック以来となり実に18年振り4度目のNHKマイルカップ勝利となる。アクシデント続きのローテーションも未だ連対は外していないので、川田将雅君の16ジャンタル・マンタルとどちらを対抗にするか迷ったが、彼のスピードと底力は歴代NHKマイルカップ出走馬の中でも有数の能力であり、もしも前走で未知のタイムで走っていなければ⑤ボンドガールよりも高く評価していたところだ。しかし、今回は16ジャンタル・マンタルを▲〈単穴〉評価とした。

他では、GⅢ勝ちのある③ディスペランツァと②ノーブルロジャーが気になるが、連対を外していない②を連下候補に、③ディスペランツァは3着候補にまで落としてみた。寧ろ、GIで大外をよく引かされる木村哲也厩舎の18アルセナールをナミュールの妹ということも相俟って連下候補にしてみた。

最後に、2,009年の東京優駿優勝馬のロジユニヴァース以来、あまりにも安直な
「ロジ◯◯◯」
「ロジ◯◯◯◯」
「ロジ◯◯◯◯◯」
という馬名を付け続ける久米田正明オーナーには1日も早く、
「頭の悪い馬主」
からの退場を求めたい。

それ故、⑥ロジリオン〈父リオンディーズ〉は当然無印にする。

第150回ケンタッキーダービーをハナ・ハナ差で惜しくも敗れたフォーエバーヤングの藤田晋オーナーの持ち馬ボンドガールは本命に推したいものの、今日のところは対抗に留めたい。

◎14アスコリピチェーノ
◯⑤ボンドガール
▲16ジャンタルマンタル
★13シュトラウス
△②ノーブルロジャー
△18アルセナール

馬連
14→⑤16 各1,500円
14→②1318各   500円
合計4,500円