その後、マウリツィオ・ポリーニのベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全集はキャンセルもせず届くのを気長に待っている。録音開始が30番・31番で1975年、全集の完成が/は何番が最後かは知らぬが2014年と実に39年の歳月が掛かった。グレン・グールドやエミール・ギレリスは全曲録音を待たずに亡くなったのだから、ピアニストにとっても骨の折れる作業なのであろう。


僕は前にも触れたように、子どもの頃からヴィルヘルム・バックハウスのベートーヴェン・ピアノ・ソナタをLP レコードで聴き、今はそのCDはないがピアノ協奏曲とディアベリ変奏曲を持っている。勿論、お金と時間に余裕があればバックハウスのベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全集は欲しい。しかし、個人的にはマウリツィオ・ポリーニの全集、更にはフリードリヒ・グルダの全集と歩を進めて行きたい。ディアベリ変奏曲もポリーニの演奏でも聴いてみたい。

ところで、blogにはリンクを貼れなかったが、ポリーニ・カール・ベーム=ウィーン・フィルの第3協奏曲〈ピアノ協奏曲第3番ハ短調〉は/がたいへん素晴らしかった。ベームは晩年の録音であるが、ウィーン・フィルの音にポリーニが寄り添い美しい。興味のある方は、YouTubeでも、レコードでも、ウィーン・フィルとの全集でも良いので是非聴いて欲しいものである。

9月1日に読売日本交響楽団と共演する仲道郁代さんのベートーヴェン・ピアノ・ソナタ・協奏曲全集はAmazonでは約18,600円でフリードリヒ・グルダのそれとは4倍以上の格差がある。それならば、パルテノン多摩に聴きに行った方が良いだろう。

この話の続きはまた後日。