1月の  i  MUSICA  の主役は、以前書いたように天才クラリネット奏者のコハーン・イシュトヴァーン君だった。あんなに上手いクラリネットの音を聴いたのは僕も生まれて初めてであった。ゲスト参加の武田桃子さん含め、他の6人のメンバーはコハーン・イシュトヴァーン君に喰われた。


でも、今回のゲスト水谷晃さんは他のメンバーを喰うというよりも、選曲が光っていた。中でも、ワインガルトナーの「ピアノと弦楽のための六重奏曲」は、全4楽章40分にも及び、まさに僕好みの選曲であった。曲はフランツ・リストかセルゲイ・ラフマニノフのピアノ曲といった雰囲気で、僕の苦手なグスタフ・マーラー的な音はない。だが、この曲を僅か6人のメンバーで演奏するのは体力的に難しいと思う。


でも、ホ短調の良い曲である。


今日は、ウインブルドン決勝戦にユーロ決勝戦が重なる日。ノバク・ジョコビッチがロジャー・フェデラーとラファエル・ナダルのグランドスラム優勝記録に並ぶ日になりそうだ。ユーロは地元イングランドに勝ってほしい。カテナチオ好きの僕がいうのだから、今のイングランドは好かれている。