アンテナを研ぎ澄ますこと。

「敵を知り、己を知らば、百戦危うからず」(孫子の兵法)

ここで言う敵とは、競合・ライバルという戦う相手との意味ばかりではなく、「標的」と見ると良い。
つまり、弊社の場合で言うならば、クライアント、見込み客、またはコンシューマーマーケティングの標的としての購買者・一般生活者も指す。
これをしっかり見極める能力が必要。

片や「己」。これは自社、または自己自身。

自社の能力分析・ポジショニングができてこそ、的確な戦略が導き出せる。
個々人で言うならば、組織内、組織外の周辺環境の中で自己分析ができていれば、自ずからその所作、もしくは戦い方、社会でのありようも明確化しやすい。

「弱者の戦略」がポジショニングからロジカルに戦略構築を進める好例だ。中小・零細企業の場合、「身の丈レベルを理解せずに理想論だけで空回りし、上手く行かない例も多い。

もう一つ故事成語。

「男子、三日会わざれば括目して見よ」とは日本の慣用句だそうだ。

この元は「士別れて三日なれば、即ち更に相待すべし」とのことで、三国志演義に出てくる。

多くの人は、人や企業を見てレッテルを貼りたがる。一度得た言葉などの情報が、一年前、数年前に得たものであったとて、レッテルを貼っていることがとても多い。

人も企業も日々、進化成長、もしくは変化を続けているわけで、その基本的理解と相対する素直な心、言い換えるとリアルタイムな現状把握が必要だ。

翻って、自己分析をすれば一年前と今日の自己が全く変化も成長もないなどあり得ないにもかかわらず、一度八田レッテルに支配されていないか?

リアルタイムな顧客・競合・生活者等の現状把握、自己分析、ポジショニングに従った戦略的行動が必要だ。



以下、参考図書。小生が昨年監修させて頂いた書籍。

【文庫】 フェイスブック・ツイッター時代に使いたくなる「孫子の兵法」 (文芸社文庫 や 3-1)/安恒 理

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もう一冊は、現代マーケティングの神様といわれる、フィリップ・コトラー教授のマーケティング戦略の読み解き本。

なるほど! 「コトラーのマーケティング戦略」がイチからわかる本/現代ビジネス兵法研究会

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すべてのビジネス・パーソンの書棚に一冊、如何でしょう。