先週、大分県大分市から安岐町~中津市を訪問。
畳表(タタミオモテ)の生産農家で
畳表となる七島イを育て、畳表を織る生産農家を訪問した。
畳の生産現場など、これまで見たこともなかった。
ああ、またしてもこの世の中、知らないことばかり・・・
我々がいくらライフスタイルが変わって西洋式の住宅的な文化にどっぷり浸かっていても、畳の価値を否定する日本人はいないのだろうと思う。
畳の空間で、とても落ち着き、和み、安らぐことができるのは、DNAに焼き付いている情報なのだと思うほど。
畳の蘊蓄は、別の場に譲るとして・・・、
その生産の現場に行って、感動した。
こんな方々がこれだけ手間暇かけて、やっと少しずつできて行くのだと。
見ていたら、それぞれの七島イは太さも形状も揃っておらず、この選別もとても時間をかけて行われる。
自然物であるから当たり前なのだが、この作業を覚えるだけでも一年はかかるそうだ。
納得しつつ、自分にはできるだろうかと考えると、クラっときた。
上に大きな縦糸の糸巻き
縦糸の両横から七島イが送られ、少しずつ進んでいく。
(下の部分が畳表。織った畳表は、下から裏側に流れて行く。)
この機械を稼働させるのに、付きっきりで進めねばならない。
丁度、行った時は、初老のご主人と奥さん、老いた母親の三人がかりで、織る仕事を進めておられた。、
畳産業について想ったこと
日本人のライフスタイルの変容と、一方では中国産に押されていてジリ貧傾向が進む畳産業界だが、さらに今後は人口減ということからも、生産量、売上も厳しい状態がさらに加速して行きそうな環境の中にあって、七島イ、イ草、畳の生産は絶対に国内で絶やしてはいけない。
ここでは労働時間・販売額・利益による生産性の評価や、QCによる生産性向上などの取り組みはどのくらい進んでいるのだろう?
こう考えながら、このような素朴で善良な人々が精魂込めて畳生産の仕事をやっておられる現場を見ていて、ホントにクラっときた。
これから小生の仕事として関わるので、必ず活路を切り拓けるように、真剣勝負で取り組みたい。
ニッポン・九州、ますます、頑張りましょう!