商品開発を進める上で、存在感、印象度といったイメージは、主観的要因で図られるので主観と客観の混在する戦いの場に置かれることは多い。
しかしながら、マーケティングは科学的アプローチで、主観という部分にもきっちり対応し、心理的要因を計数化して比較検討を図る定量的アプローチである。また深層心理を引き出す技術も進化している。インタビューの技術や、個人個人がバラバラにコメントした言葉をマイニング化して、集約するなど、技術もしかりだ。こちらは定量ではなく、定性として解析する技術が必要になる。
今回は、ちょっとユニーク路線の商品を参考にしてみる。
ユーロの風というお菓子。いただきものだが、チェックしてみよう。
パッケージデザインはユーロのシンボルマークをあしらっている。
老舗のおかき屋さんの、こんなチャレンジ精神が興味深い。
中身はおかきをチョコレートでくるんでいる。アイデアは、まあいいとして・・・。
コピーでチョコレートなおかき、とあるが、この「・・・・な」という表現は、ここ数年、やたらと使われており、そろそろすたれてくる表現では?と思うのは筆者だけだろうか?
メーカーは日本一のおかき処といキャッチコピーを使う播磨屋本店(兵庫県豊岡市)。
播磨屋本店HP http://www.harimayahonten.co.jp/
食品メーカーのHPでサンプルを無料(送料160円だけ)で配布するプロモーション姿勢も面白い。
次は売り方、販売ルートの話。
一月に叔父が天に召され、四十九日の法要時のお返しにいただいたもの。
お菓子なのだが、そのパッケージには菊のご紋に受賞記念と印刷されている。個人名などは入っていない。
故人が亡くなった後に叙位叙勲に表されたのだが、予めこういうパッケージを持つ会社があるということだろう。
販売者側は叙位叙勲情報を新聞等でチェックして、営業が動くというシステムだろう。
ギフト市場を開拓には、ここまでやるかというアイデアで攻めれば、まだまだ開拓の余地はありそうだ。
次は会社の者が新婚旅行で11日間、メキシコ旅行をしたそのお土産。
メキシコの代表的なカルーア・チョコ。
チョコの中にカルーアの甘くコーヒー系のリキュールが入って、甘すぎずおいしい。
透明プラケースもゴールドで統一された、良好なデザイン。
これは、ま、ある程度、普通として・・・
お次が、お見事!
ラム酒のミニボトル。会社のみんなに配られた。
この中には、塩とトウガラシの粉末が入っている。おもろ~♪
おや、よく見ると・・・!!!”
いえいえ、一本、一本、会社の者全員が貰ったものの全部に入っている。
何かの幼虫、イモ虫系だ。
精力がつくのか、味がいいのか、このイモ虫も飲むついでに食べるんだろうが、パッと見、一瞬ギョッとして面白い。
こういうのって、商品化の可能性を導くヒントだ。
遊び心!
「商品開発のアイデア」という胃が痛くなりそうな課題も、こんな気持ちで入っていくと、楽しんでやれるのでは?
皆さん、アイデアは遊び心で取り組みましょう。
経営者、管理者がなすべき仕事は、遊び心で取り組める場づくりが必要でしょう。