昨日に続き、映画観ました。のブログレポート。
チェ・ゲバラの二部作「チェ、28歳の革命」と「チェ・39歳別れの手紙」
これは実話を映画化した社会派もの。
主演はベニチオ・デル・トロがまるでゲバラが乗り移ったかのような好演。
監督スティーブン・ソダーバーグの描き出す表現が鋭い。
キューバ革命をカストロと共に成功させた一作目の「チェ、28歳の革命」では、この歪んだ世界を変えるためには、武力革命も一つの道筋だと示す。ゲバラの国連演説のシーンも素晴らしい。
しかし、続編「チェ、39歳の別れの手紙」ではゲバラ一行は権力に搾取される南米に革命をもたらすべくボリビアで活動を進めるが失敗し、処刑されるまでの革命家の壮絶な終わりを描く。カメラワークもドキュメンタリータッチで生々しいリアルシーンで展開するだけに、二部作の続編を観た後の虚しさは辛い。
ゲバラの尊大な人生を描いたこの二部作は、人々の幸せとは何か、政治がなすべきことは何か、国家の自立とは何か、また我が国の明治維新を振り返るなど、改めて考えるきっかけを与えてくれた。
「007慰めの報酬」
話題作「007慰めの報酬」を観たが、前作の「カジノ・ロワイヤル」の一時間後のストーリー展開という設定で、息をのむ素晴らしいアクションシーンや、展開の早さで魅了。ボンドを演じるダニエル・クレイグも非情さの中に人間的暖かさを垣間見せる好演だ。
アクション映画ファンには最高峰レベルのアクション映画としてお勧めだ。
こちらは利権を狙って暗躍し、軍のクーデターを起こさせようという大国側の不正に立ち向かう英国のジェームズ・ボンド。個人的な復讐心を内に秘めつつ、激しい展開するストーリー。娯楽大作として、007シリーズは常にトップクラスで本作も文句なし。
ゲバラ、007のこれらの映画には、共通点もあるように思う。
やはり世界が大国支配で歪んでいるという社会認識は同じで、しかもその認識は世界的に広まっていることなのだろうか。その現実が正しくないことだと思い、変えなければならないという意思が一般市民レベルにもっと浸透していくならば、この社会もガチャポンで変われるかもしれない。
何が正義で、何が悪か、矛盾する世界の中で、自分ができることを見詰め直さねば・・・。
まさか、ボンドにもゲバラにも、なれるわけないが・・・