福岡経済界を引っ張ってこられた岩田屋の元社長、会長をなさっておられた中牟田喜一郎さんの、お別れの会が昨日開かれた。
小生は参列できなかったが、報道によれば、お別れの会には3000人の方が参列されたそうだ。西日本新聞には氏を偲ぶ大特集ページが企画掲載され、その記事から氏がいかに福岡経済界を支えておられたか、またテニスをはじめスポーツやお茶など、文化貢献や国際交流にも力を注がれるなど、実務と社会貢献の素晴らしさと共に、氏のお人柄の素晴らしさ、氏を知っている方ならどなたからも尊敬されていることも改めてよくわかった。
小生も40代になってから(十数年前)福岡の経済団体の会合やパーティなどで言葉を交わしたことが何度かあるが、当時は私のような若造の話でも、真剣に聞いていただき、丁寧にお話しいただいた。数回会うと顔だけぐらいは覚えていただいたようで、小生が進めるアジアビジネスの開拓などにも関心を持たれていたが、やはり一言一言の丁寧さが印象に深く残っている。
以前、大名の旨い手打ちそば屋、やぶ金でパッタリ遭遇した際に、そば屋の主人に配合率とか質問をされ、お年を召されてもなお、旺盛な気力をお持ちだなあと感心したこともある。
新聞の記事でわかったが、お茶の世界でも裏千家淡交会の博多支部に所属され、上位におられたことなど知って、裏千家の初心者である小生ともお茶の世界で繋がっていたのかと感慨も深い。
ご自身の岩田屋も伊勢丹資本に変わったことをはじめ、福岡の老舗が東京資本に変わったり、看板が消えたりするなど、時代の変遷を淋しく思っておられたのではないだろうか。
福岡の巨星が逝かれた。10月18日、享年93歳。合掌