王監督率いる、ソフトバンクホークス。

私が開幕前から心配したことはチームのムード。今のホークスは真面目、堅物揃い。「遊び」の要素がない。

松中がいて、小久保が戻って来たとなりゃ、真面目路線は一層増長された。堅苦しくないか?

ズレータのパフォーマンスも放出し、楽しいとか、笑えるとか、そんな場面がほとんど無い。ヒーローインタビューでも「何とか勝って良かった。また応援お願いします」と、似たようなことしか言わん。ズッコケギャグ一発とか、パフォーマンスで笑わせてほしいもんだ。

 一塁側もホークスファンで埋め尽くされる、すごい球場だ。  
 
スポーツは、その語源も「遊び」。

所詮「遊び」なんだから、じゃあ楽しく遊べということ。
その遊びを極めることが「勝つこと」だと、わかれば強い。
勝て、勝てと言われて、勝つならそんな楽なマネージメントは無い。

負け方にも美学が必要。

次は切り替えろ、修正しろと言うのも簡単。素人でも言える。

次に繋がる負け方をどうするのか、科学的、合理的に一戦一戦、心理戦も含めて、きっちりやるべき。

マネージング側も、選手も「楽しむ」ということはどういうことか、真剣に考えるチームは絶対強い。私の持論だ。敵がそうしているなら、敵よりももっと楽しむことを研究して実践すれば良い。


日ハムは立派。 

昨年4月の新庄の突然の引退発表から、ゴレンジャーなど、パフォーマンスの連続で選手自ら楽しむ野球で盛り上げ、コンプレックスを背負って来た森本が伸び、生き生きとプレイし、パフォーマンスも楽しんだ。勝ち続けて、ヒルマン監督ですら去年の言葉は「信じられなーい!」だったろ?

おととし優勝のロッテ。バレンタイン監督の軽口でも、選手起用は大リーグと変わらぬ起用法。勝っても負けても明るくインタビューに答え、チーム全員にプラス思考を促す。選手も勝った時はカラオケを球場で歌ったりのサービス精神が磨かれた。今年は、小笠原、新庄が抜けても善戦してきた。

この2チームはムードメイキングにおいて他チームを超えている。ホークスと同じく真面目路線の西武は落ち込んだし、楽天もID野球のじわり浸透にマー君効果で投手の競争意識が一気に高まった。楽しさと行け行けムードでやってるチームが強い!

悲壮感では勝てない。

昨年、王監督の癌手術の結果がどうなのか知らないが、自ら「グラウンドで死ねれば本望だ」とおっしゃった。

ここに、ホークスの悲壮感が生まれる。去年の負け決定試合、ピッチャー斉藤のマウンドでの所作があまりに辛く、あの姿がみんなの瞼に焼きついている。必ず監督を胴上げするというスローガンは、良くとも・・・悲壮感に満ちていると感じるのは私だけだろうか。負けを闘争心に置き換えればいいが、プロとは言え20歳代の連中へのスローガンとしては、6ヶ月の持続はきつい。


自分のため、チームのため、王監督のため、と考えれば簡単じゃないか。先ず自分のためにしっかり「遊ぶ」。これが結果的に王監督胴上げに結びつく。つまり、真剣に遊びを極めること。それがファンのためだろ?

こんなムードが支配的になっていると、斉藤はメンタルで潰れてしまうかも知れんと、俺は本気で心配していた。開幕後に斉藤の離脱や松中の不振などは、メンタル系から派生してそうな脆さが見え隠れする。


宗リンこと川崎選手、頑張って!        毎回花火を見たいもんだ。


明るく、楽しく、遊べ、ホークス!

ホークスは立派な球場に4万人来場する熱いファンが支えているんだから、もっと派手に明るくやったらいい。
二軍監督から上がった秋山総合コーチは西武時代にホームランで一周回ってきて、ホームベースでバクテンしたこともある。こんな感じで行かにゃ。技術だけじゃなく、こういうムードメイキングもコーチが教えてやれば、精神的にも強くなる。王監督が真面目な方なんだから、秋山が指導せねば誰がやる?

一年終わって、一番楽しめたチームになろうと意思統一を図って行けば、それに向かって考えてプレイできる選手は育つ。勝つための戦略として、明るいムードメイキングが、とても重要だということを気付いて欲しいが・・・。


楽しいスポーツ。一番楽しいことは勝つことだからね!

パ・リーグ優勝は厳しくなったが、最後まであきらめず思いっきり遊んで欲しい。

最高の遊び心でクライマックス・シリーズを勝ち抜き、日本シリーズ優勝だ。

頑張れ、ホークス!

気合で、しっかり遊べー!