《大会デビュー決意編》
ジョグ開始から3ヶ月が過ぎようとした時、仕事後の夜ランでは6.5km走れるようになっていた。この頃にはもう無理に毎日毎日走るのではなく、2日走ったら1日休むぐらいのペースにした。その方が「疲労もたまらず『超回復』によってタイムがあがる」と本に書いてあったからだ。
3月のとある休日、「10km走れるかどうか試してみよう!」と思い走ってみた。ジョグ開始にあたって最大の目標にしてた距離だったが、なんと61分で走り切れた!目標を達成できた喜びよりも、そのタイムにビックリした。
その話しをW様にしたところ、「それだけ走れるんだったらハーフぐらいいけますよ」と言われた。「ハーフ???」恥ずかしながら当時は「ハーフ」というのがよくわからなかった。「マラソン=42.195km」という感覚だったからだ。
よくよく話しを聞いてみると「毎年11月に『坊っちゃんマラソン』というハーフマラソンの大会が開催されてる」とのこと。なんと、こんな目と鼻の先でそんな魅力的な大会が開催されているとは!全く知らなかった。
出たい!出たい!だが・・・、やっと10km走れるようになったばかりの自分が21kmも走れるのか???10kmを最終目標に走ってきた自分にとって21kmはとんでもなく長い距離に感じられた。まだ倍以上ある・・・
しかし、ここまでせっかくがんばってやってきたのだから何か形に残る証が欲しい。自分がスポーツの大会に出るなんて、ましてこの歳になって出るなんて、しかも大嫌いだった「走る」競技で出るなんて。きっと娘たちも「パパすご~い!」と言ってくれるだろう。ということで、11月の『坊っちゃんマラソン』を目指すことにした。
ところが4月に入ると気温の上昇とともにペースが落ちていった。運動をしてこなかった私にとって、屋内で仕事をしてる私にとって、「暑さ」は大きな敵だった。
3月に月間140km走ってたのが、4月120km、5月100kmとジリ貧状態になっていった。そのうえ日曜日は毎週のように仕事のセミナーで高松通いのため、長い距離を走る練習もできない。こんなんでハーフ走るなんて無理だ・・・『坊っちゃんマラソン』挑戦へのモチベーションが徐々に低下していった・・・。
6月に入ったある日、某SNSサイトで『愛媛マラソン完走!』というコミュニティを見つけた。当然「愛媛マラソン挑戦」なんて気持ちは全くなかったのだが興味本意でのぞいてみた。
5人ほどしかいないコミュニティだったが、書き込んでる内容を見たら、走ってる距離や内容、走ってる理由など、ほぼ私と変わらないようなジョグ初心者ばかりだった。「こんな自分とレベルの変わらない人らが愛媛マラソンを目指してがんばってるんだぁ」と感心したのとともに、「ハーフ挑戦ぐらいでビビってる場合じゃないな」と思わされた。同時に同じようなレベルでがんばってる人たちがいるというのが、なぜだかすごく嬉しかった。
そしてこのコミュニティに参加することを決めた。コミュニティの中でみんなと交流することによりまたモチベーションがあがり、6月は月間初の150km越えを達成できた。
このコミュニティ参加がマラソン人生を大きく変えることになるということを、この時点ではまだ知る由もなかった。
つづく
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