20日に続き、また映画の感想です。
先ずは昨年9月に公開された「三度目の殺人」。
監督は是枝裕和氏で、丁度この作品を見た日にカンヌ国際映画祭にて、同監督の「万引き家族」が最高賞(パルム・ドール)を受賞しました。梅之助がこの監督の作品で観た事があるのは「そして父になる」くらいかな。
主演は福山雅治さんに役所広司さん。他に吉田鋼太郎さんや広瀬すずさんが主だった出演者です。若手女優の中で広瀬すずさん、映画に出まくりで一人ボロ儲けですなぁ。
内容です。
過去にも殺人の前科がある三隅高司(演:役所広司)が起こした強盗殺人の被告人弁護を受け持つ事になった重盛朋章(演:福山雅治)。彼は「依頼人への理解も共感も弁護には必要ない」「真実など重要ではなく、裁判で依頼人の利益になるか否かだけが重要」という、大変割り切ったポリシーを持つ弁護士でした。
しかし犯行自体は認めつつも、接見する度に動機の供述をコロコロ変える三隅の態度と、彼と被害者の娘の接点が明らかになるにつれ、重盛は事件の背景に強い違和感を覚えるようになります。
そして、いつしか真相を知りたいと意識するに至るのでした。三隅に放った「頼むよ、今度こそ本当の事を教えてくれよ!」という叫びと共に・・・
社会派法廷物の映画ですが、通常のミステリー仕立てとは異なり、この作品では事件の真実は殆ど重要視されていません。これを書くとネタバレになるかもしれませんけど、真相は視聴者に委ねられている、と言って差し支えないでしょう。タイトル「三度目の殺人」も、それが何を指しているのかはある程度想像がつくものの、ハッキリとは明示されていません。
幾度か十字架を象徴する描写が出てくるように、「罪と裁き」そして「人が人を裁けるのか」という、形而上学的なものがテーマになっており、人によって好みが分かれそうな映画だと思います。
こういうテーマ、梅之助は嫌いではないのだけれど、この作品については真相が明らかになっていない故に、事件関与者の言動をどう解釈していいのか分からないモヤモヤ感が残ったかな。良質なミステリーを期待した人にとっては、よりその思いが強く残ったでしょう。
ただし、リアルな裁判の裏側が垣間見えて、興味深い部分もありました。
この映画での広瀬すずさんの演技は素晴らしかったですね。事件のキーパーソンである影のある少女を好演されていました。この演技で日本アカデミー賞の最優秀助演女優賞を取ったそうですが、納得です。
余談ですが、北海道の留萌でもロケやっていたんですね~。
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さて、お次の映画は昨年1月公開の「本能寺ホテル」。
フジテレビの鈴木雅之氏が監督で、この人は木村拓哉さんの「HERO」シリーズなどを手掛けています。
主演は綾瀬はるかさん、堤真一さん。他に濱田岳さん、風間杜夫さん、近藤正臣さんなどが出演しています。
あらすじです。
失業中に婚約者の両親の金婚式に参加する為、京都を訪れた主人公・倉本繭子(演:綾瀬はるか)。ところが自身の勘違いで予約していたホテルに泊まれず、やっとの事で探した「本能寺ホテル」という、レトロ調のホテルに部屋を見つけます。
ただしこのホテル、エレベーター内である条件が重なると、それがトリガーとなってタイムスリップするという不思議なホテルだったのです。
戦国時代らしき空間にタイムスリップした繭子は、やがてそこが本能寺であり、時は正に「本能寺の変」の前日である事に気付くのでした。。。
ストーリーは予想以上に「あっさり」としていました。
「何故タイムスリップが起きなければならなかったのか?」
「何故それが繭子なのか?」
「何故それらがトリガーとなり得たのか?」
などという、当然出てくるであろうタイムスリップの動機設定が、この作品の場合は殆どありません。要はたいした「ひねり」がないので、ストーリーに深みが出てこないのです。
特に「何故、繭子だったのか?」については、映画ラストのオチから推察するに、トリガー条件さえ揃えば「誰でもいい」みたいなのですね。
正直言って、これではTV番組の「世にも奇妙な物語」を延々2時間見させられた印象が残ります。そういえば、鈴木監督はこのTV番組も20話以上、手がけていましたね。
また、コミカルタッチの演出がそうさせているのでしょうが、繭子の不自然な頭の弱さも引っかかる所でした。
まあ、堤さん演じる織田信長はビジュアル的にはカッコ良かったですね。あと、燃え盛る本能寺のシーンは迫力がありました。
それ以外は・・・心に残るところは・・・京都の街風景が魅力的に映されていた事くらいかなぁ。
う~ん、綾瀬はるかさんを無駄に浪費したんじゃないの?
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