2月10日、さっぽろ雪まつり見物をしながら大通西12丁目まで歩いて来たので、そこから目の前に見えるレトロな建造物「旧札幌控訴院庁舎」(現:札幌市資料館、札幌市中央区大通西13丁目)に行ってみる事にしました。

中に何があるという訳ではないんでしょうが、こういう建物が大好きな梅之助、以前から一度入ってみたいと思っていたんですよね。

1926(大正15)年の建築。1997年に国の登録有形文化財に指定されています。

 

 

控訴院とは戦前の裁判制度における今の高等裁判所に相当し、現にこの建物も戦後は1973年まで札幌高等裁判所として使用されていました。

控訴院は全国に8ヶ所設置されましたが、建物が現存しているのは札幌の他に名古屋だけだそうです。

現在は札幌市資料館として市の歴史文化の紹介の他、刑事法廷展示室、札幌市出身の漫画家・おおば比呂司記念室、市民作品ミニギャラリー6室などが設けられたりしています。

 

 

 

さすが重厚な造りの入り口ですね。

 

 

 

中に入ると正面の回り階段が目に入って来ました。(右)はその階段を上った2F正面にある旧応接室で、今は大通交流ギャラリー(展望室)として開放されています。雪まつり見物でずっと歩いて来た梅之助らも、ここでしばし休憩。

 

 

 

(左)廊下の様子と、(右)刑事法廷展示室への入り口。

 

 

刑事法廷展示室は控訴院時代の刑事法廷配置で再現されています。

 

 

この建築物の外壁は軟石とれんがを組み合わせた組積造が採用されている一方で、耐震性を高めるために内部は当時普及しはじめた鉄筋コンクリートを用いているそうです。

さて、改めて正面玄関の上部に目を向けると、目隠しをした人物のレリーフ像があるのに気づくでしょう。

 

 

札幌控訴院の「法の女神テミス」のレリーフ (右)画像は札幌市HPより

 

これはギリシャ神話の法の女神テミス像で、目隠しをしている理由は「私見を挟まず、貧富の差や権力にとらわれない法の前の平等」を示しているのだとか。

よく戦前の日本について極端に悪く言う人がいますが、当時の裁判所にこのようなレリーフが飾られている事一つとってみても、日本はその頃から欧米と比肩出来るほどの立派な国だったのですよ。

 

旧札幌控訴院を出て、雪まつり見物の続きをしながらテレビ塔方面に向かって歩きます。

そして西6丁目あたりで、再びまつり会場をコースアウト。

向かったのは旧道庁赤レンガ庁舎です。

1888(明治21)年竣工のネオバロック様式のこの建築物は、札幌の観光名所の一つでもありますね。1969年、重要文化財指定。

 

実は1月19日から2月25日まで、北海道命名150年事業の一環として、事業パートナー企業の加森観光(株)がここでプロジェクションマッピングを実施しているのです。

 

 

このプロジェクションマッピングのスペシャルサイトは→こちら

期間中、毎日18:30~20:30に合計10回実施されています。梅之助らが見たのは18:30からの、その日の第一発目。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本編が終了しても、雪が舞い落ちる幻想的な映像が映し出されていました。

 

 

いやぁ~、この日はプロジェクションマッピング三昧の一日でしたな。