明日からまた生きるぞ  | 旅するジーンズと30代の夏

旅するジーンズと30代の夏

アメカジとか映画とかロックとかマンガとか格闘技とか車とかバイクとかその他諸々の身辺雑記。

 さて、思い切り時期を逸していますが、先日渡辺淳一先生がお亡くなりになられましたね。
 不勉強ながら一作品も読んだ事が無いです。
 オレの先生の作品絡みのエピソードといえば二つあります。
 一つは「失楽園」が大ヒットした大学生の時、ボーっとテレビのチャンネルを変えていると、突然に川島なお美の腐臭漂うヌードが飛び込んできて面喰らった事。
 もう一つは小泉の純ちゃんが絶好調な00年代初頭に、JR京浜東北線赤羽駅から乗ってきた50代と思しき小太りのおっさんが、カバーもかけずに堂々とコノ本を読んでいたのを見かけ、
鈍感力/集英社

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 「うん、おっさん。もう鈍感力はナチュラルに身に付いているから、そんな本読む必要ねーよビックリマーク」と思った事くらいでしょーか。

 さて、最近読んだ本。
辞書になった男 ケンボー先生と山田先生/文藝春秋

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 国語学者芸人サンキュータツオの影響で「辞書モノ」を読んでみました。
 前回記事の「動物園」新明解国語辞典の引用はこの本を読んでいたからです。
 
 「動物園」の他にも「恋愛」「芋辞書」「パッチワーク」「合体」等、俺ジナル極まりない語釈で楽しませてくれる「新明解国語辞典」の山田忠雄先生。
 生涯で145万語とゆー途方もない数の言葉を採集した「三省堂国語辞典」見坊豪紀先生。

 かつて東大文学部国文科で席を並べて学んだ二人の盟友が、如何にして一つの辞書を作りあげ、如何にして分裂し、如何にして各々の理想の「辞書」を創り上げていったか・・・。
 本人達(共に故人)の著作やインタビュー、関係者への取材等から、何があったのかを立体的に読み解いていく構成。
 何より興奮するのは、お互いの辞書に二人の関係性のヒントや答えが沢山含まれている事。「別れても好きな人」状態が、辞書を通じて伝わってくるとゆー奇跡。
 中々の良作。読んどけ。

 次、映画。

 ストーリーは予告編の通りです。
 
 先ず、ダメなところ。
・長過ぎ。前後編で4時間半だぜ? もう少しダイエットしてほしい。
・VFXが余りにもチャチ。本来ならば盛り上がる箇所が興醒め。
・日本人の役者の大半が棒読み。特に端役。端役だからって手を抜いていいわけじゃないでしょ? 少なくとも日本人が鑑賞するにあたってコレは致命的。

 次、ヨイところ。
・こんな話(霧社事件)知らなかった。つーか、日清戦争後の台湾割譲なんて、歴史の教科書以上のモノは知らんかった。当たり前なんだが、台湾にも原住民がいたんだよな。己の無知を知り、一つ賢くなった。タブンだけどwww。
・セデック族の顔がイイ。特に主人公の頭目、モーナ・ルダオ。

・日本人のオレをして「殺っちまえ!! ポンニチ共を刀」と、しっかりと感情移入させるだけの描き方をしている事。(ソレでいて、かなり日本にも気を使ってフラットに描いている。バランス感覚に優れている)
・豪快な首チョンパ映画である事。

 コノ手の「原住民」対「象徴としての西洋文明」ってさ、「西洋文明」側から描くと、「ラストサムライ」みたいな侵略者側の「ウットリナルシシズム」が全開で「只の蛮族だと思っていたら、意外とハートがあるので感心した」レベルの大変失礼な話になるのだが、今回は視点が逆なので、「寧ろコッチ(近代西洋化した日本)に気を使ってもらってワリーねあせる」ってな感想です。

 宇多さんが昨年のシネマランキング一位にしていたので過度に期待しすぎて「ん?」とは思いましたが、間違いなく見応えのある面白い作品です。 

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 さて、この一週間は中々に怒涛でした。全部挙げてたらきりがないですが、最大の出来事は、同い年の仲間の突然すぎる不慮の死です。

 この曲張っつけるのって3度目だね。
 
 ま、シゴトもイロコイも色々あるよネ、浮き世を流してりゃさ。死んだ方がマシとも思うし、アイツを殺してしまいたいと思う事もフツーにあるよ、オレ。
 でもさ、まぁ何とかしてサバイブするしかねぇーんだな。おこがましいかも知れないけど、彼の分まで。

 オレ、船木あんま好きじゃねーんだけどさ、この試合のこのマイクはグッとくるんだよね!!

  問答無用な位にルッテンにボコられての敗北。でも何度も立ち上がる。業界随一の二枚目の顔がボロボロになって中での、みっともないくらい剥き出しの心情吐露。
 うん、明日からまた生きるぞ。オレも。