160911-1 | 絶え間なき潤いを求めて

絶え間なき潤いを求めて

心を浄化させるために。

 先日電車に乗っていた時、目の前の席に座っていた女性が急に立ち上がり、私にぶつかってきた。降りるべき駅に着いたと気づき、慌てて降りようとしたのだろう。私は彼女に体当りされた衝撃で、手に持っていたスマホを下に落としてしまった(公共の場で怒りを露わにすることはほとんど無いのだが、この時ばかりは反射的に舌打ちをしてしまった)。彼女は「すいません、すいません」と謝ってはいたものの、すぐに電車から降りていった。幸いスマホはどこも壊れていなかったが、「もしも壊れていたら」と考えると恐ろしい。電車というのは、やはりストレスの溜まる場所だ。電車が走り始めてから何十年も経っているというのに、未だに改善されていない。もっと快適に過ごす方法は無いものだろうか。

 

 

 「コンビニ人間」という作品を読んだ。新品で本を買うということはほとんど無いのだが、内容が気になったので思い切って買ってみた。文章自体は読みやすいので、興味のある方は是非読んでみてほしい。

 

 おそらくだが、「普通」の人生を生きている人がこの作品を読んでもあまりピンとこないと思う。「普通」の人生の定義はどこかで書いたかもしれないが、私としては「恋愛」、「大学卒業」、「就職」、「結婚」、「子育て」のすべてを経験する人生だと考えている。逆に、この「普通」の人生から離れた人生を生きている人は、「コンビニ人間」を読むことでちょっとした安心感のようなものを得られるかもしれない。現に、私はこの作品を読んでどこかホッとした気分になった。「自分と似たような考え方をしている人が居る」ということに対する安心感だろうか。私がこれまでブログやエッセイで伝えたかったことの一部が、この作品に含まれている気がした。

 

 「普通」の人というのは、「特殊」な人生を生きている人をどこか見下しているフシがある。人の心の中に土足で踏み込んできて、自分の気が済んだら去っていく。救いの手を差し伸べるわけでもなく、ただ笑いものにするだけだ。実に邪魔な存在だ。私の場合、飲み会の席でこのような扱いを受けることが多い。「こいつの頭をビール瓶でぶん殴ってやりたい」と、何度思ったことだろう。小説も似たようなもので、「普通」の人を対象にしたものが多い。あたりまえの様に恋愛の描写が出てくると、途端に読む気が失せてしまう。私のような「特殊」な人間におすすめの作品があれば、是非教えてほしい。