【KICK OFF!ピックアップ】サッカーって、残酷なスポーツだってことを思い知らされた。
YouTubeのJリーグ公式応援番組チャンネルで配信されている、
全国の「KICK OFF!」ブランド番組から、ワシが気になったことをピックアップしてお届けする、
「KICK OFF!ピックアップ!」。
今回は11月29日(土)のJ2最終節、J1自動昇格枠を巡るドラマが展開された一方で、
1つしかないJ2残留枠を賭けた、3チームの仁義なき戦いを、3つの番組から紐解く。
富山チューリップテレビ「KICK OFF!TOYAMA」12月6日OA
熊本県民テレビ「KICK OFF!KUMAMOTO」12月6日OA
山口朝日放送「KICK OFF!YAMAGUCHI」12月6日OA
まずは「KICK OFF!KUMAMOTO」から。
この日行われたJ2リーグ最終節、ロアッソ熊本は勝利が絶対条件。
試合前の熊本えがお健康スタジアムには、サポーターグループの仕込みに密着。
横断幕のデザインやチャントから「絶対に残留してやるっ」の意気込みが伝わってきたわ。
大旗担当やコールリーダーのコメントに胸熱。
試合の方は、ロアッソ熊本がガツガツ攻め込むも決められず、
大木武監督は「このままでいこう」の指示を出すも、0-0のドロー決着。
次いで「KICK OFF!YAMAGUCHI」も、
ロアッソ熊本とカターレ富山が揃ってコケることを前提に、勝利が絶対条件のレノファ山口を勝たせようと、
サポーターの集会から始まり、気持ちを一つにまとめ、
番組MCの八谷英樹アナウンサーが実況する中、
J2昇格プレーオフでマウント取りを図るRB大宮アルディージャと対戦。
後半、RB大宮アルディージャが先制するも、
大卒ルーキーのMF小澤亮太がJ2初ゴールを決め同点に追いつく。
そこからシーソーゲームが展開されるも、FW山本桜大が2ゴールを稼ぎ逆転に成功。
3-2で逆転勝ち。
そして「KICK OFF!TOYAMA」。
こちらも逆転残留をかけたvsブラウブリッツ秋田戦。
前半スコアレスドローで折り返し、後半にドラマが待ってました。
今シーズンで現役を退くMF佐々木陽次のクロスからPKのチャンスを作り、FW古川真人が冷静に決めた。
怒涛の交代ラッシュで残留に思いを託します。
1失点喫したものの、このメークドラマが功を奏し、
後半終了間際に、MF佐々木陽次から思いを託されたMF亀田歩夢が1アシスト1ゴール。
MF亀田歩夢の一撃、SNSで大バズりしてしまい、4-1でカターレ富山が勝利。
その結果・・・
17>カターレ富山(勝ち点37・得失点差-15)
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18>ロアッソ熊本(勝ち点37・得失点差-16)
19>レノファ山口(勝ち点36)
カターレ富山、不屈の逆転残留。
ロアッソ熊本とレノファ山口、良い試合を展開するも、思いは断たれた。
この3試合、ワシもこの日、土曜出勤やったが、
早々に片付き、DAZNのマルチ画面で様子を見守りました。
そして、このJ2リーグ残留を巡るドラマを見て・・・
サッカーって、こんなに残酷なものだったとは。
サッカーほど、こんな残酷なスポーツ、他にありますか?
とな。
万里一空の積み重ねで、残留を決めたカターレ富山は、
左伴(ひだりとも)繁雄社長のコメントが全てを物語ってた。
シーズン途中から指揮を執った安達亮監督は、不屈の闘志で勝ち得たこの試合が評価され、
J3リーグ11月&12月の月間優秀監督賞を受賞した。
その一方で、ロアッソ熊本はDF岩下航の涙交じりのコメントにやるせなさを感じ、
大木武監督はゴール裏のサポーターに向けて、自分の力不足を認め、また来年も力をくれと託した後、
6年間指揮したロアッソ熊本の監督を辞任し、こちらもJ3リーグに降格した愛媛FCの監督に・・・
劇的勝利したレノファ山口は、
火中の栗を拾う思いでシーズン途中から指揮を執った中山元気監督の試合後のインタビューに、
今後もレノファ山口が謳う「夢・感動・元気」を届ける存在であり続けるよう前進してと託した後、監督を辞任した。
J3リーグに降格したロアッソ熊本と、レノファ山口は、捲土重来に向けた動きが。
ロアッソ熊本は、後任の指揮官に、今年途中まで大分トリニータを率いていた片野坂知宏が就任。
大木武が作り上げた攻撃サッカーに、”カタノサッカー”を加味して、ロアッソ熊本の哲学を作り上げることに。
レノファ山口も、今シーズン途中から奈良クラブを率いていた小田切道治が監督に就任。
また、クラブの躍進に於いて欠いていた部分を補うため、
トップパートナーであるユーピーアール株式会社の酒田義矢社長が音頭を取り、クラブの後援組織を発足。
今シーズンはクラウドファンディングで、トレーニング施設の拡充や、選手への食事の充実を実現させたが、
これは地元自治体や、地元企業がサポートしていないということを露呈。
欠点を補うためにも、後援組織が出来たことは心強い。
来年は、J2リーグ&J3リーグがガチで激突する百年構想リーグを経て、2026年から秋春制に移行。
この百年構想リーグで得た軍資金を活かし、J3リーグで猛追して捲土重来を果たしてほしい。