
って言うか、そのテンプレテロップ、秒でBANしたろか。
冬アニメ。
今回は「魔神創造伝ワタル」(テレビ東京系)
1987年、日テレ系で放送された「魔神英雄伝ワタル」から、「2」、「超」(テレビ東京系で放送)、
そして、コロナ禍真っただ中で配信された「七魂の龍神丸」と受け継がれた、
「機動戦士ガンダム」シリーズと並び、
サンライズ(バンダイナムコフィルムワークス・サンライズスタジオ部門)を代表する、
「魔神英雄伝ワタル」シリーズ。
「銀河漂流バイファム」や「超力ロボガラット」を手掛けた芦田豊雄が生みだした親しみやすいキャラクター。
龍神丸をはじめとする、中沢数宣が手掛けたデフォルメロボット群。
「サクラ大戦」「天外魔境」の広井王子による独特の世界観。
富野由悠季が「聖戦士ダンバイン」で切り開いた異世界転生ジャンルを、小学生向けにデフォルメしたことで、
後の異世界転生ジャンル隆盛の礎を作った。
時は令和に移り、「魔神英雄伝ワタル」のDNAを継承した新シリーズが、「魔神創造伝ワタル」。
動画配信者の小学生が異世界転生し、世界を救うという、いかにも令和らしい。
監督は「WORKING!!!」のかまくらゆみ。
シリーズ構成は、今クールは「キミとアイドルプリキュア」も手掛ける加藤陽一。
今回は動画配信者が主人公で、プラモデルや今後のゲーム展開を考慮してか、
2015年にサンライズからキッズ・ファミリー部門を子会社化したバンダイナムコピクチャーズが制作し、
サンライズは企画でクレジット。
広井王子も、原作協力でクレジット。
小学4年生の星部ワタル(CV:田村睦心)は、スーパースターを目指す動画配信者。
ある日、イトコの天部カケル(CV:種﨑敦美)と動画配信の準備に勤しんでいる最中、
何者かに名前を呼ばれ、異世界「宙部界」に迷いこんでしまっただけでなく、ワタルとカケルは離れ離れに。
そこで出会ったのは、剣豪の御富良院(CV:小西克幸)と人気Vtuberのマロ(CV:梅澤めぐ)。
「宙部界」では、エンジョーダ一味が世界を荒らしており、
その一人である爺チャンネル(CV:千葉繁)がチャンネル登録お願い島を我が物顔で暴挙を働いており、
ワタルは救世主として呼ばれたのだ。
とまぁ、簡単なあらましでした。
加藤陽一は「タイムボカン」をリブートした「タイムボカン24」でもシリーズ構成を手掛けており、
過去の名作をリブートさせることには長けていてて、子供の想像力を養うにはもってこい。
で、「ワタル」シリーズの真骨頂が、デフォルメロボットで、
星部ワタルが操ったブロックで、龍神丸(CV:杉田智和)を呼び出したときゃ、
あの時のワクワクがよみがえったわ。
しかも、デフォルメロボットの動きが、3DCGモデリング技術でヌルヌル動くし。
「魔神英雄伝ワタル」をリアルタイムで見た小学生も、30代40代に突入し、子供を持つようになったことで、
親子間の会話が弾むと思うんだよね。
でさ、ここまでは良しとするが、ワタクシが許せないのは、ポケモンショック以来続いている、
「テレビをみるときは、部屋を明るくして、近すぎないようにしてみてくださいね。」のテンプレテロップ。
このテンプレテロップを見るたびに、作品を害していると思うんだよね。
これにはアニメを作る側も苦言を呈しており、
庵野秀明が人気少女漫画をアニメ化した「彼氏彼女の事情」は、OPアニメーション前に5秒ほど割いて、
「ATTENTION(ごちゅうい)
テレビアニメーションを御覧の際は、部屋を明るくし、
画面に近づきすぎないよう 御注意ください。」
と自分が手掛けた作品が、テンプレテロップで害されるのが嫌だから、こうゆう配慮を取っているんだよね。
いかにもクリエイター主義の庵野秀明らしい。
バンダイナムコピクチャーズが手掛けた「銀魂」も1期第4話以降、
「銀魂をみるときは、部屋を明るくして はなれてみろよォォォォォォォォォォ!!」
と注意喚起テロップを作品の演出手段として遊んでいるのだ。
(これを基本パターンに、いくつかのバージョンが作られた!)
動画配信者が主人公の「魔神創造伝ワタル」も、脱テンプレテロップということで、
「魔神創造伝ワタルを見るときは 部屋を明るくして画面から離れてみないとBANだぜ!」
とバシッと決めることも大事ってな。