「監察医朝顔」、今回も泣かせていただきました。 | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

「監察医朝顔」、今回も泣かせていただきました。

1月3日放送のフジテレビ系ドラマ特別企画「監察医朝顔 新春スペシャル2025」を見た。

これは2019年7月期の”月9”枠で、

「のだめカンタービレ」以来13年ぶりとなる上野樹里が”月9”枠で主演を務めたヒューマンドラマ。

2006年から青年漫画誌・週刊漫画サンデー(実業之日本社)で連載が始まり、

2013年発刊の第30巻で完結した香川まさひと(原作)&木村直巳(作画)の同名漫画が原作で、

原作では1995年の阪神淡路大震災で母親を亡くした設定にしていますが、

今回は2011年3月11日に発生した東日本大震災で母親を行方不明にしてアレンジ。

これが視聴者の心に刺さるドラマとして注目され、

翌年2020年9月から2クール、コロナ禍での行動制限下による制約と戦いながら続編が放送。

そして、2022年1月に新作スペシャルが放送され、2025年1月を迎えた。

 

今回はアレンジした脚本でテレビシリーズを支えてきた根本ノンジが、

2022年1月の新春スペシャルに続き参加せず、(その時は山本奈奈&鈴木薫が脚本を担当)

斎藤綾香が脚本を担当。

根本ノンジが綴った根幹を大切にしつつ、泣かせるドラマを綴ってきました。

 

今回は自死と思われた遺体が法医学で未解決事件へと発展したことと、

前回のスペシャルで、認知症を患ったことを告白した桑原朝顔(上野樹里)の父、万木平(時任三郎)との別れ。

今回の犯人役である酒向芳がいい味出してんだよな!

自殺も考えた未解決事件の犯人が、桑原つぐみ(永瀬ゆずな)と出会ったことで留まり、

思わぬ展開を引き寄せてくれた物語のキーマンとして抜群。

小日向文世、笹野高史に続く、オンシアター自由劇場が生んだ名わき役の存在感抜群。

 

物語の終盤は、岩手県の老人ホームに入所した万木平の逝去が描かれ、

過去のVTRや、音声データで残した遺言状で構成された演出に思わず感涙。

 

昨年、「セクシー田中さん」騒動で、漫画原作のドラマ化を巡るトラブルが表面化し、

慎重にならざるを得なかったが、

「監察医朝顔」がここまで支持できたのは、原作者サイドとの交渉で、

主人公の母親が阪神淡路大震災で亡くしたところを、東日本大震災で行方不明に置き換えたことが、

視聴者の心に刺さったのではないでしょうか。

このまま「Dr.コトー診療所」みたいになるのではないでしょうかねぇ。