「地面師たち」は地上波ドラマのダメなところを浮き彫りにしてくれた。 | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

「地面師たち」は地上波ドラマのダメなところを浮き彫りにしてくれた。

ネットフリックス、1ヶ月限定で加入しました。

こういった大型連休は、ネットフリックスが一番!

ネットフリックスを大型連休中心で限定加入するのに、理由は必要だ。

今回の理由は、今さらながら、ネットフリックスオリジナルドラマを見るため。

それは・・・

 

ネットフリックスオリジナルドラマシリーズ

「地面師たち」

 

2017年の積水ハウス地面師詐欺事件を元ネタに、新庄耕が「小説すばる」(集英社)で連載された小説を、

「モテキ」「エルピス」の大根仁が総監督を務め、豊川悦司と綾野剛のW主演で送る。

地面師の手口をこれでもかと描いていることが原因で、

視聴者が真似したらどうするんだ!と地上波では完全アウトな内容に納得。

 

土地転がしで莫大な利益を得た元暴力団員のハリソン山中(豊川悦司)は、5年の刑期を経てシャバに出た。

だが、土地転売に関する法律が刑務所で過ごした5年間で厳密化され、

昔のような土地転がしは出来なくなり、鳴りを潜めたが、

2010年の夏季オリンピック東京招致決定とITバブルを機に、持ち主不明の空き家や土地に目をつけ、

チームを組んでの巨額詐欺が軌道に乗った。

 

ハリソン山中を筆頭に、チームのメンバーは以下の通り。

交渉役の辻本拓海(綾野剛)

法律担当の後藤義雄(ピエール瀧)

キャスティング担当の稲葉麗子(小池栄子)

情報屋の竹下(北村一輝)と、パシリのオロチ(マテンロウ・アンソニー)

公文書偽造担当の長井(染谷将太)

 

第1話では、地面師の手口の標準的な例として、

ホームレスの老人を不動産所有者役でスカウトし、入念な打ち合わせと、下準備を重ね、

見事10億円をだまし取ることに成功。

ハリソンが次に目を付けたのは、港区にある広い面積のお寺の駐車場。

大手不動産会社を手玉に取ろうと・・・

 

大手を手玉に取るハリソンと、実家の不動産屋の地面師詐欺被害への復讐を図る拓海。

この2人の人間ドラマにも注目だが、

リリー・フランキー演じる刑事とのスリリングな駆け引きや、

場をスリリングにさせる石野卓球の劇伴もなかなか。

 

大根仁が手掛けたテレビドラマ「エルピス」では、

報道タブーを扱った作品であるが故、在京キー局に却下された企画を、

プロデューサーが関西広域圏の系列局に転職して実現させ、多大な評価を得た。

今回の「地面師たち」は、コンプライアンスの観点から地上波では完全にアウト。

ネットフリックスなら、間違い視聴を解消するキッズプロテクトがついているため、

16歳以上推奨の「地面師たち」のような有害コンテンツをブロックすることが出来る。

マルチデバイス対応なので、子供たちは大型テレビにミラーリンクしてキッズコンテンツを見て、

大人たちはスマホ片手に有害コンテンツ三昧と使い分ける事が出来る。

 

また、元司法書士の法律屋を演じたピエール瀧は、

違法薬物不法所持事件の後、社会的信用の回復に苦労したが、

同じネットフリックスオリジナルドラマ「サンクチュアリ 聖域」と、この「地面師たち」で、

ネット配信ドラマに活路を見出した。

ネット配信なら、自由な作品作りが実現できるし、演者もノビノビ演技できる。

在京の民放キー局に勤めているクリエイターが、ネットに飛びつくのがよくわかるわ。