ヒーローもヴィランも、心に「戦う理由」がある。 | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

ヒーローもヴィランも、心に「戦う理由」がある。

3連休の2日目はイオンシネマ大日まで、朝からダブルヘッダー敢行。

まず最初に観たのは、「ヴェノム ザ・ラスト・ダンス」(吹替)。

 

 

「スパイダーマン」では最凶のヴィランとしてスパイダーマンの前に立ちはだかるシンビオート、ヴェノム。

そのヴェノムが、トム・ハーディと出会ったことで、ヴィランからダークヒーローの座に昇華したのが、

ソニーピクチャーズ・スパイダーマンユニバースの一角を担う「ヴェノム」(2018年公開)。

2021年には続編「レット・ゼア・ビー・カーネイジ」が公開され、

同作でトム・ハーディは主演のみならず、プロデュース&ストーリー原案でも参加。

思い入れの強い代表作に押し上げた。

今回で「ヴェノム」トリロジーが最終章を迎え、シンビオートの神と最終決戦に挑む。

 

前作でカーネイジを撃退したのに、殺人犯の濡れ衣を着せれたジャーナリストのエディ・ブロックと、

エディに寄生しているシンビオート、ヴェノムは、メキシコに逃亡していた。

そんな中、ヴェノムに隠された秘密を知るシンビオートの神・ヌルが使い魔をメキシコに召喚した。

一方で、アメリカ某所にある米軍基地には、前作で地球に飛来したシンビオートの研究が極秘裏に進行していた。

 

今回はメキシコからニューヨークを目指すロードムービーの形式を盛り込み、

エディとヴェノムが、アメリカ政府と邪神から逃げる逃避行を描いており、

ラストの米軍基地での決戦まで思わず凝視してしまったわ。

 

この「ヴェノム」トリロジーから感じたのは、

マーベル作品に出てくるヒーローもヴィランも、心に「戦う理由」があることを。

マーベルを世界的なコンテンツに押し上げたスタン・リーが作り上げたメソッドに沿っており、

ヒーローもヴィランも人間臭いキャラクターに昇華しているから、共感を得やすい。

サム・ライミ監督の「スパイダーマン」トリロジーが、一番わかりやすい例かな。

この「ヴェノム」も、スパイダーマンの宿敵から、ダークヒーローに視点を変えたことで、

ただ凶暴な性格のヴェノムが、エディ・ブロックの体に寄生したことで感化され、

徐々に人間臭い性格が定着し、2人で一体のバディとして定着したんだよね。

これで完結するなんて惜しい気がするし、

ソニーピクチャーズ・スパイダーマンユニバースには、

12月に公開する「クレイヴン・ザ・ハンター」や、モービウス、マダム・ウェブ、エル・ムエルトが控えているが、

「クレイヴン」以降の作品展開が不透明やし、4代目スパイダーマンが登場してほしい。

このままやったら、ディズニーが展開しているマーベル・シネマティック・ユニバースに追い抜かれるで。