
凄腕ヤリマンと、手玉に取られた5人の男。
シルバーウィーク前半戦3連休の初日、14日。
行きつけの整骨院で施術を受けた後、メトロとJRを乗り継いで茨木駅へ。
そこが最寄り駅のイオンモール茨木にあるイオンシネマ茨木まで、
三谷幸喜の最新監督作「スオミの話をしよう」を鑑賞。
東京サンシャインボーイズ、一度限りの復活公演「蒙古が襲来」を来年に控えた三谷幸喜が、
「記憶にございません!」以来5年ぶりに「脚本と監督」を務める映画で、
長澤まさみをヒロインに迎えたあたり、この映画、長澤まさみありきな作品で、共演陣もくせ者揃い。
このまま渋谷のパルコ劇場か、日比谷のシアタークリエで舞台化してほしいくらいクオリティが高かったわ。
ある日、詩人の寒川しずお(坂東彌十郎)の妻、スオミ(長澤まさみ)が何者かによって誘拐された。
警察官の草野圭吾(西島秀俊)は部下を連れて、誘拐犯に気付かれないよう配送業者に変装し、寒川邸入り。
ところが寒川と草野は、何やら関係が穏やかじゃない。
そう、草野はスオミの元夫だった。
さらに、寒川邸で使用人として働いている庭師・魚山大吉(遠藤憲一)も、スオミの元夫だと告白し、
さらにさらに、草野の上司で、心配でやってきた宇賀神守(小林隆)もスオミの元夫だと告白し、
さらにさらにさらに、動画配信者として活躍している十勝左衛門(松坂桃李)も、スオミの元夫で、
彼らの出頭要請に応じ寒川邸に。
ところが、彼らが話したスオミ像が、見た目も性格も全く別人で、事態をより複雑にしてしまう。
要は、スオミがやり手のヤリマンで、5人の男を手のひらで踊らしたというもので、
スオミの素性が明らかになるにつれ、とんでもない結末が待っていたんだよね。
撮影の1カ月前より、三谷監督の映画でよく見られる長回しを意識したリハーサルを繰り返し、
その積み重ねが、まるで舞台を見ているかのような錯覚を得たんだよね。
元は舞台の人間ですから、初監督作「ラヂオの時間」の頃に立ち返り、
演劇的アプローチを見せてくれたのは必然でしょう。
ここ最近、デジタルプロジェクターの普及に逆行するかのように、
109シネマズ・プレミアム新宿や、Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下とかで、
フィルム映写機を常設している映画館が増えてきているので、
「ラヂオの時間」のフィルム上映をやってしいんだよね~