
「山をナメたらこうなるぞ」を説明したらこうなった「マウンテンドクター」。
夏ドラマ。
今回取り上げるのは、カンテレ制作・フジテレビ系”月10”「マウンテンドクター」。
1年前は長崎県の五島列島で書家を演じた杉野遥亮が、今回は長野県松本市で山岳医を演じる。
今回は、「どうする家康」で杉野遥亮と共演した大森南朋が主人公と衝突する先輩山岳医役で再共演。
気心知れた両者の演技合戦が見ものだし、
松本市、長野市をはじめとする長野県内でロケを敢行し、これはCGでは出来へんやろと。
11年ぶりに生まれ育った松本市に帰ってきた整形外科医の宮本歩(杉野遥亮)は、
松澤周子(檀れい)が院長を務める信濃総合病院に赴任早々、山岳医療科も兼務してほしいと命じられる。
山岳医療科。
山で起きた病気やケガの対応。
週1回の山岳外来での診察。
土日には山小屋で泊まり込みの勤務も行う。
まさにハードな職業。
赴任早々、北アルプスで、登山向きとは思えない軽装の若者グループが遭難し、
歩はドクターヘリに搭乗し、事故現場の北アルプスに行くのですが、
ある記憶がフラッシュバックし、呼吸が荒くなる。
現場には直前に若者グループに遭遇し、その格好に対し警告した国際山岳医の江守岳人(大森南朋)がいて、
歩が到着するや否や、岳人が若者グループに叱責。
冒頭から、山岳の恐ろしさを思い知らされる展開を見せ、
そこから歩と岳人が、方向性の食い違いから衝突してしまう。
だが歩は、譲れない点があったのも、このドラマの謎を深めていく。
それもそのはず。
今回は「仮面ライダーエグゼイド」「仮面ライダーギーツ」で全話脚本を担当した高橋悠也のオリジナル作品。
ミステリーものを得意としている彼が、スリリングな駆け引きと、ヒューマンストーリーの融合に挑戦している。
ここで言いたいのは「山をナメたらこうなるぞ」を地で行くドラマにしてほしいってことだよ!
一番気になっているのが、”水10”枠で放送している宮藤官九郎脚本の「新宿野戦病院」と、医療もの被り。
「新宿野戦病院」は、新宿歌舞伎町にたたずむ潰れかけの病院で繰り広げられる人間模様を、
クドカンの毒のきいた脚本で、コミカルに描いているのに対し、
「マウンテンドクター」は、新米の山岳医を通じて、山岳の恐ろしさを伝えるというもの。
実は宮本歩は、(「新宿野戦病院」の)「聖まごころ病院」で外科医として働いたものの、
病院のブラックぶりから退職し、松本市に帰ってきたのではないでしょうか(妄想)