野村克也曰く「野球は0点に抑えれば絶対負けない」
明治安田J1リーグ2024
第13節
(豊田/はれ/30613人)
名古屋グランパス 0<0-0/0-1>1 ガンバ大阪
後半22分<G大阪>岸本
土曜出勤が早めに片付き、帰宅後、コミュニティFMでこの試合の模様を聴く。
前節の”大阪ダービー”で、(リーグ戦では)5年ぶりにセレッソ大阪に勝ったガンバ大阪。
DF三浦の大けがと、FWジェバリ、MFファン・アラーノ、MFラヴィの離脱により、
総力戦で戦い勝ち得た勝利。
この勢いのまま、難敵名古屋グランパスを迎え撃つ。
DF中谷がガンバ大阪に移籍したことにより、DF陣が総とっかえになったが、
ジリジリ調子を落としたことに関しては「名古屋さんには、申し訳ないことをした」と。
そんな中で迎えたこの試合、前半は守備陣がよく踏ん張ったことにより、無失点で抑え。
迎えた後半、混戦からMF岸本が移籍初ゴールを飾り、このあとの守備陣のしたたかさで逃げ切り連勝。
この岸本のゴール、FW坂本のシュートを、名古屋のGKランゲニックがはじき、
そのはじかれたボールに食らいついてシュートしゴール。
あれってオフサイドじゃないのと疑問が出るでしょうが、
GKがはじいたボールに食らいついてシュートを繰り出し、ゴールを決めるのはオフサイドではないと。
”ジョホールバルの歓喜”での岡野雅行のゴールに例えればわかるだろ。
よく考えてみたら、開幕から2ヶ月半の戦いぶりを見て気付いた。
それは名古屋グランパス戦を含めた、リーグ戦13戦消化した時点で、無失点に抑えたのが5試合(4勝1分)。
今シーズンのダニエル・ポヤトスの采配を見て思った。
それは日本プロ野球界で、選手と指導者、両方の分野で成功を収めた野村克也の名言を思い出す。
「野球は0点に抑えれば絶対負けない」
人間は楽をしたいから、大量ゴールを奪って大勝を狙う監督は、FWや攻撃的MF出身者の考えで、
攻撃的なチームを作りたがる。
ダニエル・ポヤトスは昨シーズンの反省から、DF中谷やMF鈴木を獲得した。
それは、「超攻撃サッカーを取り戻す」のではなく、先の「0点に抑えれば絶対負けない」と。
それを見据え、「1-0で逃げ切って勝つ」ことを前提にした補強を敢行したのは言うまでもない。
ただ単に浦和レッズに移籍した佐藤瑶大や、川崎フロンターレに移籍した山本悠樹の穴埋めではなく。
三浦弦太の負傷離脱を機に、選手やコーチ陣だけでなく、裏方も含めた一体感の意識が統一され、
「1-0で逃げ切って勝つ」ことが実現できたなと。
また、ポヤトス監督は勝つための「準備」を怠りなくなっている。
データ収集チームが集めたデータをどう活用するか、試合ごとに考えたりするだけでなく、
開幕前の沖縄キャンプで、選手を教育して、コーチや裏方を含めて、同じベクトルに向かわせるのも仕事。
それが功を奏し、今のガンバ大阪は昨年の今頃、
ホームのパナソニックスタジアム吹田でのvs横浜Fマリノス戦の応援ボイコット騒動の時と比べると、
大きく変わってきたなと。
見方にとっては満足いかないものかもしれないが、
勝利にこだわる、1-0で逃げ切って勝つことが、今シーズンのガンバ大阪だ。
ここから先、ワタクシが観に行く試合全部、楽しみなカードが目白押し。
この勢い、どこまで続くか見届けたいわ。