改造人間と吸血鬼とヤクザ、そして”逃がし屋”。
日曜日にダブルヘッダーを敢行したにもかからわず、成人の日の月曜日にも映画館通い。
この日観た映画は「BLOODY ESCAPE」。
「コードギアス」シリーズや、「ONE PIECE FILM RED」の谷口悟朗監督最新作は、
谷口監督が原案とクリエイティブ統括を担当した、昨年4月期のフジテレビ系”+Ultra”枠で放送された、
「エスタブライフ」と世界観がつながった作品。
まず、「エスタブライフ」のことを。
遠い未来の世界。
世界人口がピークを迎え、減少傾向に転じていた。
人類は種の繁栄のため、生態系を管理するAIを作り、「人類の多様化」実験を実行し、
常人・獣人・魔族などの遺伝子改造による多様な人種が生むようになり、
様々な種の改造人種だけが、東京の中で、AIに管理された「クラスタ」に住み、
それぞれが独自の文化・常識を育み、幸せな人生を送っていた。
だが、自分の「クラスタ」に順応できない者がいて、「クラスタ」を脱走する輩が後を絶たない。
そうした自分の「クラスタ」から脱走したい者の手助けを生業とする「逃がし屋」がいる。
常人でリーダー格のエクア(「エスタブ」CV:嶺内ともみ/「ブラッディ」CV:大橋彩香)。
早撃ち魔族のフェレス(CV:高橋李依)
スライム人間のマルテース(CV:長縄まりあ)
AIロボットのアルガ(CV:速水奨)
狼の獣人・ウルラ(CV:三木眞一郎)
「逃がし屋」は今日も脱走者の手助けを行う。
で、「BLOODY ESCAPE」では、「逃がし屋」が登場するんですが、あくまでサブキャラ。
この映画の主人公は、人体実験により改造人間になったキサラギ(CV:小野友樹)。
とある理由により、東京制覇を目論む吸血鬼集団「不滅騎士団」から逃亡。
逃亡の末、新宿クラスタにたどり着き、
情報屋のクルス(CV:斉藤壮馬)と、その妹・ルナルゥ(CV:上田麗奈)に拾われることになる。
ところが敵対組織が「不滅騎士団」と結託したことにより、血みどろの抗争へ。
「大雪海のカイナ」「亜人」のポリゴンピクチュアズによる3DCGアニメは、
凄惨なバイオレンスや、セルアニメでフォロー出来ないアクションを表現するにはもってこいやし、
谷口悟朗監督は、「ONE PIECE FILM RED」の製作過程でセルアニメに限界を感じており、
3DCGに走る傾向が強く出たため、より完成度の高い3DCGをポリゴンピクチュアズに要求したんでしょうね。
その土台が「エスタブライフ」であり、最終形態を「BLOODY ESCAPE」で完成させたと。
日本のアニメが世界で高い評価を得ている理由が、セルアニメの丁寧さで、
3DCGは敬遠されるとちゃいますかね。
ディズニーも、ピクサーとの共同作業をしたことで、独自に3DCG技術を身に付け、
いつの間にやら、大作アニメ映画はセルアニメから3DCGに移行しちゃったからね。
それ故「エルザと雪の女王」や「ウィッシュ」って、ディズニーなのにディズニーじゃない!!!と、
感情移入出来へんがな。
自分としては、日本らしい3DCGアニメをやった方がいいのではと。