「ナポレオンが英語なんてしゃべるか!」というツッコミは無視していただきたい。
日曜日。
個人的な事情もあり、この日はあべのアポロシネマまで「ナポレオン」(字幕版)を鑑賞。
「エイリアン」「ブレードランナー」「グラディエーター」の巨匠リドリー・スコットが、
後期高齢者になっても創作意欲全開で挑んだ最新作は、
アップルコンピュータの動画サブスクサービス、AppleTV向けに制作され、
ナポレオン・ボナパルトの生涯を描いた、「最後の決闘裁判」に続く史実スペクタクルで、
「グラディエーター」でタッグを組んだホアキン・フェニックスが、ナポレオン・ボナパルトを演じるというもの。
マリー・アントワネットが斬首刑に処せられる衝撃的なシーンから始まるこの作品は、
フランスの英雄、ナポレオン・ボナパルトが、
フランスを守るために戦った英雄から、諸外国への侵略で顰蹙を買う悪魔に豹変したのかを、
愛妻ジョセフィーヌとの愛憎劇を絡めて描いているもの。
(劇場公開版は2時間38分ですが、AppleTV版ではディレクターズカット版4時間も作られる予定。)
ホアキン・フェニックスがナポレオン・ボナパルトを演じているのですが、
この映画で演じたナポレオン・ボナパルトは、「英雄」でも、「悪魔」でもなく、1人の「人間」として描いており、
「ジョーカー」でも見せた、全人格を投入してまで役に没入していたわ。
「何でナポレオン・ボナパルトが英語話してんだ!」というツッコミは無視していただいて(笑)
ナポレオン・ボナパルトを描いた映画で真っ先に思い付くのが、
サイレント全盛期に制作された、アベル・ガンス監督の「ナポレオン」(1927年)。
スタンダードサイズを3面つなげて上映する”トリプル・エクラン”は、後にシネラマ、70㎜へと発展していくことに。
1981年には「地獄の黙示録」のフランシス・フォード・コッポラ監督のプロデュースの下、
父で作曲家のカーマイン・コッポラのスコアと指揮でイベント上映され、日本でも開催された。
今はIMAXが全盛しているので、IMAX用に焼き直してイベント上映したらいいのにねぇ。