
「継承と革新」。口先だけでいうだけなら簡単。
東京・味の素スタジアムでは、1-2で敗れたvsサンフレッチェ広島戦の試合終了後、
FC東京の「これから」に関わる発表が。
エンブレム刷新。
アトレティコマドリードを意識したかのようなデザイン。
シンプルなのに、サッカーに関する要素がてんこ盛り。
ユベントス(Juventus)の「J」や、ガンバ大阪の「G」だけをあしらったエンブレムよりまし。
このエンブレムに、FC東京のサポーターからは大ブーイング。
前のエンブレムが、(前身の)東京ガスサッカー部からの転身で、
燃える炎を意識したエンブレムは、親会社が都市ガス事業という歴史的背景があり、
多くのサポーターに親しまれてきた。
新エンブレムは、親会社がMIXIに移ったことによる影響が出ており、東京ガス感はどこへ?と勘繰ったわ。
個人的にはね、エンブレムが変われば、チームが強くなると思ってんの?と。
今シーズンは、リブランディングを目的とした、エンブレム刷新を行ったJリーグのクラブが多い。
徳島ヴォルティス、FC琉球、ザスパクサツ群馬とかな。
コロナ禍以降、観客動員で苦労したり、新規サポーター獲得に苦労したり、
特に地方のクラブなんて、新規スポンサー獲得に苦労したりしているんだよね。
Jリーグのクラブから地方の魅力を発信する、
世界へ向けたスポーツ・エクスペリエンス・ブランドの構築を図るといった、
マーケティング戦略の再考が迫られている。
だが、エンブレムを刷新したのに、チームの中身は変わってない、ビジネス目的と顰蹙を買うのも事実。
「継承と革新」、口先だけで言うなら簡単なのはそうゆうことだ。
「機動戦士Ζガンダム」から、クワトロ・バジーナ(あるいはキャスバル・レム・ダイクン)の言葉を借りれば、
「新しい時代を作るのは老人ではない!」と。
地位が向上して、年齢を経るにつれて、人は新たなテクノロジーや思想に対して嫌悪感が生じる。
新エンブレムを提示された時、チームは新エンブレムを推進した老人の考えに大人しく従わざるを得ないのか?
江戸時代に志を持った20代半ばの若者の手で討幕、明治維新を起こしたように、
チームは20代主体でチームの方向性を作り、それを伝統として継承させることが、
利益の事しか考えない老人たちへの反逆。
しかも、FC東京のホームタウンが東京都西部、俗に言う23区外ということで、
新たな「東京スタイル」と、その礎となる新たな「哲学」を構築する事が求められている。
新エンブレムへの移行によるデメリットを吹き飛ばすには、それしかないってことだ。