「シン・仮面ライダー」は、「仮面ライダー」という名のラブストーリーだ。
庵野秀明最新作である「シン・仮面ライダー」を観てきたゾ。
日本が生んだ大怪獣をリブートした「シン・ゴジラ」、
四半世紀分の落とし前をつけるために制作した「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」4部作、
日本を代表するヒーローの本来の姿を具現化した「シン・ウルトラマン」と、
日本のサブカルチャージャンルを、映画で昇華させた庵野秀明が次に取り組んだのは、
ひと昨年、誕生50周年を迎えた、石ノ森章太郎が生みだしたヒーローである仮面ライダー。
その始祖である「仮面ライダー」を日本映画界が誇るキャスト陣とスタッフが再構築し、
2時間の映画にまとめ上げた。
この「シン・仮面ライダー」を盛り上げるためでしょうか、ワタクシは2つの関連企画に手を付けた。
1つは週刊ヤングジャンプ(集英社)で連載されている公式スピンオフ漫画「真の安らぎはこの世になく」。
本郷猛の仇敵である反社組織・ショッカーの誕生前夜を、八手三郎監修のもと、
漫画脚本:山田胡瓜(「AIの遺電子」)、作画:藤村緋二(「神さまの言うとおり」)が紡ぐ。
イジメの標的にされた研究者の子供が、闇落ちする様を描いており、映画のサブテキストとして役立つ。
1つはMBS(関西ローカル)で放送したのち、TVerで無料見逃し配信(5月8日まで)をやっている、
「庵野秀明セレクション 『仮面ライダー』傑作選」。
庵野秀明監督がテレビを見て心を奪われるくらい夢中になったエピソードを厳選し、
約半世紀前に放送がスタートした”始まりの地”で再放送されるもので、
大野剣友会のバトル・コレオグラフと、ジャパン・アクション・クラブのスタント、
東映東京撮影所の仕事っぷりを見て、
「昔の人は偉かった」と唸ったわ。
この第1話も庵野監督のおススメに入れてます。
そんで情報を頭に叩き込み、迎えた日曜日。
向かった先は・・・イオンシネマ四條畷(今年3回目)のIMAXスクリーン。
「仮面ライダー」シリーズの劇場版では初のIMAX上映。
(確か「シン・ウルトラマン」も、「ウルトラマン」シリーズでは初のIMAX作品やった。)
期待に胸を膨らませ、いざ!
あと、イオンシネマ四條畷では、イオンシネマ大日とともに、
ネット予約に限り、期間限定1200円鑑賞キャンペーンを5月いっぱいまでやっていてて、
1200円+IMAX2D料金500円=合計1700円で鑑賞できた。
四条畷市と守口市の隣にある門真市にTOHOシネマズが出店する影響からか?
あそこ、TOHOシネマズ初のドルビーシネマが導入されるからね。
イオンシネマ大日も4Kプロジェクター全館更新&ドルビーアトモスを導入せぇや。
本題。
基本的には1971年から約1年半にわたって、大阪MBSと日本教育テレビ(現:テレビ朝日)で放送され、
(後に”ネットチェンジ“で、関東広域圏では東京放送に移行。)
藤岡弘、の名を広めた「仮面ライダー」を再構築し、
池松壮亮演じる1号ライダーこと本郷猛と、浜辺美波演じる緑川ルリ子を軸に話が進められ、
柄本佑が2号ライダーこと一文字隼人、竹野内豊&斎藤工がサポート役に回り、絡んでくるとのこと。
で、ラスボスの森山未來の存在感が半端なかった。
全体を通してみたら、この「シン・仮面ライダー」は、「仮面ライダー」という名のラブストーリーだったと。
ショッカーに拉致され恐怖バッタ男に改造される手前で自我に目覚めた本郷猛が、
ショッカーの下で研究者として働いていた緑川ルリ子と共に行動するにつれ、
互いに愛に目覚めていくというのですが、神様はそれを許すことができなかったんだよね。
その真意は映画を観ればわかるとのこと。
しかしあれもこれも詰め込んで、かなりのボリュームになるかと思われたが、
庵野秀明と(脚本協力の)山田胡瓜の脚本の構成力も手伝って、2時間にまとめ上げたのは秀逸。
観終わった後の、胸焼けしない清々しさがそれを物語っていたわ。
それにしても、現在放送されている「仮面ライダーギーツ」で、
「シン・仮面ライダー」とのコラボ回実現しなかったな。
「仮面ライダーギーツ」と「シン・仮面ライダー」、双方の世界観がズレまくっていたの?
まるでブシロードの「バンドリ!」と「アルゴナビス」の関係みたいに。