
これまでのA24作品とは趣をがらっと変えたマルチバースアクション!
日曜日は早朝からTOHOシネマズなんば本館(なんばマルイ)に来て、
「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」(IMAX字幕版)を鑑賞。
「ムーンライト」「ミッドサマー」とエッジの利いたダークな色合いの映画を放ち続けてきた映画スタジオ、
A24の最新作は、これまでの作風とは180度趣を変えた、明るくて楽しいマルチバースアクション。
「スイス・アーミー・マン」のダニエルズ(ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート)が、
ミシェル・ヨーを筆頭に、オールドファンなら涙モノの名優を勢ぞろいして、
英語と中国語が入り混じった異様な世界を作り上げた。
このマルチバースアクション、刺激的な一本。
赤字のコインランドリー店を営む中国人移民のエヴリン・ワンは、
離婚を考えている夫、反抗的な娘、認知症が侵攻した父親に振り回され、
さらに、国税庁から出頭要請が着て、パニくる一方。
そんな中、夫の意識の中に、別の宇宙から来たという夫が入り込み、
エヴリンに「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒せるのは君だけだ」と世界の命運を託され、
マルチバースでの別のエヴリンの力を得て、悪の手先を蹴散らしたものの、
その「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪」のラスボスが・・・自分の娘だった!
まさに”マーベル・シネマティック・ユニバース”も腰抜かすくらいの混沌の世界を、
昨年還暦を迎えたミシェル・ヨーがスクリーンせましと大暴れ。
さらに「インディ・ジョーンズ魔宮の伝説」のキー・ホイ・クワンが俳優業にカムバックし、
ダメ夫とかっこいい夫の二面性を演じ分けており、いいスパイスになっている。
この映画で言いたかったことは、母は強い!家族のきずなは強い!ってことやな。
一つの分岐点を機に、様々な分岐点を歩いてみて、最終的には救いのある結末に帰結。
ダニエルズの発想力に脱帽やね。
その反面、頂けない点が。
随所に下ネタが盛り込んでいてて、
○○がゴム製の○○を振り回したり(しかも無修正で)、
○○の穴に、○○を突っ込んで、マルチバースにジャンプして、アクションを繰り出したりと。
なのに、A24作品にしては珍しくG指定(一般映画)。
R-15+指定になっても可笑しくない作品だよな。
映倫仕事しろよ。