かつての”戦友”との会食で気持ちがほどけた。
フジテレビ系「プロ野球珍プレー好プレー大賞」と並ぶ、野球絡みの年末恒例特番、
TBS系「プロ野球戦力外通告」が27日に放送された。
2004年に誕生して以来、クビを宣告されたプロ野球選手の再出発をかけた挑戦を密着し、
数々の壮絶なドラマが生まれたこの番組。
昨年は3人に密着したものの、全員ハズレの憂き目に遭ってしまった。
今回は2人に絞って密着。
◆海田智行(投手/最終所属先:オリックスバファローズ)
オリックスバファローズの日本一直前に戦力外通告を受け、
自宅近くの居酒屋で日本シリーズを虚ろな表情で見ていた彼。
2011年、ドラフト4位で日本生命野球部からオリックスバファローズに入団。
貴重な中継ぎとしてフル回転したんですが、その代償は大きく、2017年に横左肘を手術。
2019年、キャリアハイの成績を残し年棒が倍になったが、
コロナ禍の翌年以降、登板機会を失い続け、2022年、日本シリーズ直前に戦力外通告。
5年前に結婚した妻と、4歳と今年生まれた0歳の2人の幼児の為に、合同トライアウトへ。
◆福井優也(投手/最終所属先:東北楽天ゴールデンイーグルス)
早大野球部時代は斎藤佑樹・大石達也と共に“早稲田三羽ガラス”と呼ばれ、
2010年、ドラフト1位で広島カープに入団。
2011年4月17日のvs読売ジャイアンツ戦で、プロ初勝利を飾り、
ルーキーイヤー8勝を飾ったものの、フォアボールは多いわ、よく暴投するわで内容は総スカン。
その後も、投球内容にムラがあって、思うような活躍ができないまま、
2018年オフに東北楽天ゴールデンイーグルスにトレード。
2019年、チームのクライマックスシリーズ進出に貢献し、翌年以降もリリーフを中心にフル稼働したんですが、
若返りの煽りを受け、2022年オフに戦力外通告。
12年間で一度も登録抹消されず、一軍で闘い続けた事が唯一の誇り。
で、両者とも、12球団合同トライアウトに参加し結果は以下の通り。
◆海田智行
第1打席:左前ヒットを浴びる。
第2打席:フォアボールを与えてしまう。
第3打席:空振り三振。
その結果を受け、阪神タイガースから年棒700万円でバッティングピッチャーのオファーが来るも断り、
NPB以外の所で現役を続けるハラは決めたものの、オファーが来ず、
家族の前で引退を決断し、これからの道を模索。
◆福井優也
トライアウトを前に早大野球部時代のライバルである斎藤佑樹(2021年に引退)と久々に、
仙台市内の和食レストランで2人きりの会食を。
”ハンカチ王子”ともてはやされていた斎藤佑樹とは対照的に、福井優也は日陰の人生を歩んでおり、
12年前の因縁を境に交流を絶っていたが、互いに本音をぶつけ合い、気持ちがほどけた甲斐もあってか、
第1打席:ピッチャーゴロ。
第2打席:センターフライ。
第3打席:空振り三振。
とまずまずの成績。
トライアウト未参加組が次々と”再就職先”を決め続けた一方で、
オファー期限の5日間を過ぎても連絡が来ず、現役を諦めかけていたと思われていたが、
オファー期限後に独立リーグの福島レッドホープスから連絡が来て、そこで1年間頑張ることに。
あれだけの投球内容見ても、遜色ないので、まずは1年間頑張って、
再びNPBの球団からオファーが来なかったら、そこで割り切るしかないやん。
割り切ることも大事やで!