ストライカーはエゴと皮を剝き出せ! | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

ストライカーはエゴと皮を剝き出せ!

秋アニメ。

今回は「ブルーロック」(テレビ朝日系”沼ニメーション”枠)

 

 

4月期でアニメ化された「アオアシ」(小林有吾/小学館・週刊ビッグコミックスピリッツ)と並び、

新世代のサッカー漫画として注目を集めている週刊少年マガジン(講談社)の人気作が原作。

講談社漫画賞(少年部門)を受賞した、”最もイカれたサッカー漫画“。

 

(C)金城宗幸・ノ村優介/講談社

 

「神さまの言うとおり」「僕たちがやりました」をはじめサスペンスものを得意とする金城宗幸が、

初めて手掛けるスポーツ漫画ってどんなのかと思われたが、

スポーツ漫画の皮をかぶった、狂気じみたサスペンスでしたね。

プロダクションI.G.出身の渡邉徹明がTVアニメシリーズ初監督を務め、

多くの人気作を手掛けている岸本卓がシリーズ構成と主任脚本。

キャラクターデザインが「マクロスΔ」「フルーツバスケット(令和版)」の進藤優。

アニメーション制作がエイトビット(「転生したらスライムだった件」「推しが武道館いってくれたら死ぬ」)

 

物語は全国サッカー選手権の埼玉県予選決勝から始まる。

主人公は一難高校2年のサッカー部員(攻撃的MF)、潔世一(いさぎ よいち/CV:浦和希)

自らシュートを決めるはずが、チームメイトにパスをしてしまったことで、

ゲームプランが崩れ、チームが敗退してしまう。

県予選決勝という大事な試合でポカやらかしたせいで、自分の心が折れそうになった。

そんな世一のもとに、日本フットボール連合(日本サッカー協会的ポジション)から、

絵心甚八(えご じんぱち/CV:神谷浩史)が主任コーチを務める、

あるプロジェクトの強化指定選手として選ばれた。

 

それがストライカー育成プログラム、”ブルーロック”(青い監獄)プロジェクト。

サッカー日本代表で長年課題とされてきた決定力不足を解消するため、

300人の高校生からサバイバルレースで蹴落とし、

たった1人の”世界一のストライカー”を輩出するプログラム。

脱落者は一生、サッカー日本代表に選出されない過酷なもの。

300人の高校生は、全員実力者だらけで、世一は300人中最下層。

まずは、1組12人、制限時間136秒、終了時点でボールを当てられた鬼が脱落する、

入寮テスト”オニごっこ”が展開されることに。

 

「アオアシ」がJクラブ下部組織の”リアル”を描いていることに対し、

「ブルーロック」は元フランス代表FWエリック・カントナのようなエゴむき出しのストライカーを輩出しようと、

サッカー漫画にサスペンスの要素を入れ込んで、これ実際にやっていそうと思わせる展開に流石って。

「これって『巨人の星』か!」ってツッコんじゃったわ。

主人公の潔世一を演じる浦和希も、アーツビジョングループのヴィムス所属の新人で、

主人公に大抜擢した事がキャリア上大きい財産になるでしょうね。

(ヴィムスには「アオアシ」で主人公・青井葦人を演じた大鈴功起も所属している!)

 

原作漫画が現在連載中で、2クール展開で、最後まで描き切れないのは十分承知している。

結末としては、救いのある結末にしてほしい。

エゴだけでなく、皮も剝き出しにした、一つウエのストライカーが出てくれることを。

皮を剥き出しにした、一つウエのストライカー。

上野クリニック。

 

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