ようやく3Dで巡り合えた「アバター」は引き算発想の産物。
23日の秋分の日、ワタクシは朝から、5月以来に阪急西宮ガーデンズにある、
TOHOシネマズ西宮OSまで赴いた。
生憎の天候不順の中。
ここで観た映画は、「アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター」(IMAX 3D・字幕)。
そう、2009年12月に公開された、デジタル3D時代の到来を告げた、ジェームズ・キャメロンの野心作を、
ジェームズ・キャメロン自ら監修し、IMAXでの公開も視野に入れた4Kグレーディング版で、
何と3D限定リバイバル公開。
この12月には、続編「ウェイ・オブ・ウォーター」が公開され、
この後も毎年ペースで3作品が公開と、「スター・ウォーズ」シリーズばりの”アバター・サーガ”が展開。
20世紀フォックスがディズニー傘下に入ったことで、
フロリダのディズニーワールドには、「アバター」のアトラクションが誕生したりと、
全世界が「アバター」の続編を期待している中で、
「はて?『アバター』ってどんな内容やったっけ?公開当時、3D設備のある映画館が限られていたし。」と、
嘆いている中で、続編公開を記念し、ジェームズ・キャメロン監督自ら4Kグレーディングを監修、
IMAXでも公開されるクオリティの上、3D限定公開が実現。
ワタクシも公開当時、行きつけのシネコンがね、3D未対応のため、2D版でしか見ることができなかった。
ず~っと、心に引っかかっていてて、今回の3Dリバイバル公開は渡りに船やったね。
戦争で脊髄を撃たれ、下半身不随で車いす生活を送っている元海兵隊員のジェイクは、
事故死した双子の兄の代わりに、レスキュー・ディベロップメント・アドミニストレーションの警備兵として、
衛星パンドラへと送られる。
この衛星パンドラには、希少な鉱物が発掘されたものの、現地のナヴィ族と折り合いがつかず頓挫。
そこで、レスキュー・ディベロップメント・アドミニストレーションは、
精神とリンクした、ナヴィ族と人間のDNAから作られたアバターを用いて、ナヴィ族と接触を図ろうとする。
傷痍兵であるジェイクは自分のアバターとリンクを張ったことで、再び2本足で歩ける悦びを得た。
ナヴィ族のアバターとなったジェイクは、ナヴィ族の王女・ネイティリと関係を持ったことが、
後に大きな衝突を招こうとは・・・
「アバター」以降、大半の3D映画が「飛び出す」ことに徹したことが原因で尻ずぼみ状態に。
じゃあ「アバター」があれだけ大成したのには何か?
それは「奥行きを持たせることで、まるで『そこにいる』感覚を観客に提供できる」という、
ジェームズ・キャメロンが打ち出した引き算発想が。
かつてない映像トリップが3Dメガネを通じて展開され、IMAXや4Dライドシアターにも対応できたのにも納得。
何か3Dばかり先行しているが、注目すべきは、そこで展開される人間ドラマ。
会社の言いなりになるのか、ナヴィ族と共闘するのか、車いすの傷痍兵の葛藤が描かれていてて、
「ターミネーター2」や「タイタニック」に通じるものがあったわ。
今回、「アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター」では、
特典映像として、続編「ウェイ・オブ・ウォーター」の初出し映像が付いており、
4Kデジタルカメラの高画質と、ディズニーのDNAを注入された「アバター」は、更に進化を遂げる。