富野・・・バカヤロウッ! | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

富野・・・バカヤロウッ!

ワタクシは11日より夏季休暇6連休。

その夏季休暇初日の11日、鬼暑い日になんばパークスシネマまで赴き、

「ガンダム GのレコンギスタⅤ 死線を越えて」を鑑賞。

 

 

「機動戦士ガンダム」の生みの親である富野由悠季が、原作、総監督だけでなく、全話の脚本を担当し、

2014年にMBS・TBS系の深夜枠で放送された「ガンダム Gのレコンギスタ」を、5部の劇場版に再編集。

その劇場版プロジェクトも、いよいよ完結。

前作「GのレコンギスタⅣ 激闘に叫ぶ愛」同様、新作カット増し増しで、

ほぼ完全新作といっても過言ではないですね。

なお、今回も非映画コンテンツ扱い、1900円均一のため、

招待券・割引券使用不可、サービスデー対象外なので注意を!

 

アイーダ・スルガン(CV:嶋村侑)とベルリ・ゼナム(CV:石井マーク)の”レイハントン姉弟”を擁する、

宇宙海賊・メガファウナ一団は、カシーバ・ミコシ周辺の激闘で状況が一変し、地球へ降下することに。

クリム・ニック(CV:逢坂良太)擁するアメリア軍はドレット艦隊と連携し、

キャピタル・アーミィと共闘したジット団との激闘に巻き込まれ、TVシリーズとは想像を絶する結末へ!

 

率直なことを述べるなら、

 

”黒富野”をやらかしてくれたな。

 

と。

 

富野由悠季はこれまでのキャリアにおいて、

キャラクターがバタバタ死亡していく展開、所謂”黒富野”を多く発動し、

”皆殺しの富野”の異名を持つようになったんだよね。

 

 

「機動戦士ガンダム」はもとより、

「無敵超人ザンボット3」でしょ、「伝説巨人イデオン」でしょ、「聖戦士ダンバイン」でしょ・・・

「機動戦士Vガンダム」での作品性と商業性のエゴに挟まれたせいによる、うつ病の闘病を乗り越え、

「ブレンパワード」と「∀(ターンエー)ガンダム」で皆殺し展開は解消された。

無論、「Gのレコンギスタ」のTVシリーズでも、皆殺し展開はほぼ皆無でしたが、

内容には触れけど、「GのレコンギスタⅤ」を見て、あ~あ、やらかしてくれたなと。

前作「激闘に叫ぶ愛」のアレが伏線になっていたんだよね・・・

 

”黒富野”展開を除けば、TVシリーズの流れ通りになっており、

ベルリ・ゼナムが搭乗するGセルフと、

”マスク”ことルイン・リー(CV:佐藤拓也)が搭乗するカバカーリーの最終決戦までフルスロットルでしたね。

まるで富野由悠季が、この「Gのレコンギスタ」を”遺作”として取り組んだように。

一貫して「それでも人は生きていかなければならない」と、物語に社会性を盛り込み、

富野由悠季はアニメコンテンツに生々しさを植え付けることで、作品に血が通うようになったんだよね。

それ故、”ファーストガンダム”こと「機動戦士ガンダム」が多くのファンに長く支持され、

昨年公開された「閃光のハサウェイ」や、6月に公開された「ククルス・ドアンの島」がメガヒットした。

(ともに、非映画コンテンツ扱いの1900円均一のため、メガヒットに該当するかは疑問。)

この秋に新作TVシリーズ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」がMBS・TBS系”日5”枠でスタートし、

昨今、漫画コンテンツでもガンダムシリーズが続々と出ていて、

単なるSFもの、ロボットものを越え、”ガンダム”がジャンル、カテゴリーとして成立したと。

富野由悠季が遺した功績は大きい、感謝しないといかんとなと。

(ただ、富野由悠季に、「仮面ライダー」での石ノ森章太郎並みの寛容性があればの話ですが・・・)

 

TVシリーズの売り文句である「君の目で確かめろ」のように、

dアニメストアをはじめとする動画サブスクサービスで劇場版「Gレコ」が見放題解禁されたら、

改めて全5部作を見直した方がイイかもな。

君の目で確かめろ!