
「君と世界が終わる日に」の反省を踏まえたコンテンツ作りを。
日本テレビが、グループ会社で米・Hulu LLCの日本法人、HJホールディングスが運営する、
動画サブスクサービス・Huluとの共同制作ドラマ「パンドラの果実」が、
4月期”土10”枠でスタートした。
中村啓の小説「SCIS 科学犯罪捜査班」(光文社文庫)を原作に、
ディーン・フジオカ、岸井ゆきの、ユースケ・サンタマリアをメインキャストに従え、
法整備が追い付いていない、警察機構の対応が追い付いていない科学犯罪捜査を通じて、
テクノロジーの功罪をあぶりだすというもの。
「MOZU」で民放局とWOWOWの共同制作を実現させた羽住英一郎がチーフ監督を務め、
アメリカに本社を置く動画サブスクサービスとの共同制作は、海外での展開も視野に入れ、
仮に地上波で視聴率が取れなくても、TVerアプリでのライブ配信&見逃し配信、
Huluの国内での再生数と、海外での再生数で十分ペイできるはず。
他の民放系動画サブスクサービスは、海外では展開されてませんから(笑)
妻・亜美(本仮屋ユイカ)に先立たれ、娘を男手一人で育てている小比類巻祐一警視正(ディーン・フジオカ)。
頭脳明晰で化学に増資が深い彼を室長に、「警視庁科学犯罪対策室」が設置され、
その相棒として、捜査一係のベテラン刑事、長谷部勉(ユースケ・サンタマリア)が招聘。
頭脳担当の祐一と、体力担当の勉のコンビだけじゃ不安だから、
3年前の”事件”が原因で科学界から身を引き、
ウナギの養殖場で働いていた最上有紀子(岸井ゆきの)にオファーを出した。
そんな中、最先端のロボット開発を手掛けるIT企業のCEOが、窒息死する事件が発生。
その犯人が、最先端の人工知能を搭載し、現在開発中の介護用ロボット・LEOだった。
しかも、LEOは自分がCEOの首を絞めて殺したと自供。
前代未聞のロボットによる自供。
この事件、祐一は裏があるなと感じ、勉と、アドバイザーとして参加を快諾した有紀子が捜査に乗り出す。
シャーロック・ホームズの日本リブートを実現させたディーン・フジオカが、
娘を愛する天才警視正を体現していて、ドラマの面白みを出していると思うね!
このドラマはテクノロジーの功罪を扱っていてて、日本政府はこのドラマを見て、法整備を進めてほしいわ。
(日本では2001年6月にクローン技術規制法が施行されただけ。)
4月期の日テレ系のドラマって、
「悪女(わる)」「金田一少年の事件簿」を焼き直しさせないといけないくらい重症で、
(前クールの「ムチャブリ!」「逃亡医F」「真犯人フラグ」がね、平均1ケタに終わったから。)
この2作とは対照的に、「パンドラの果実」は、日テレが日本で展開させているHuluとタッグを組んで、
日本発のエンターテインメントを発信しようと目論んでいるが、
日テレとHuluは、「君と世界が終わる日に」を共同制作し、批判を受けた前科があるからね。
2021年1月期に第1シリーズが”日10”枠で放送され、第2シリーズと第3シリーズがHulu独占配信。
いかにも「続きはHuluで」ミエミエの上、「ウォーキングデッド」の模倣。
炎上して当然やわ。
この「パンドラの果実」も、第2シリーズはHulu独占になるのミエミエなので、
後日、修正バージョンを地上波で放送してほしいわ。
第1シリーズも羽住監督によるHulu配信向けのディレクターズカット版が存在していると思うので。
昨年7月期”日10”枠の「ボクの殺意が恋をした」以来に、
プライム枠で関西広域圏の系列局である読売テレビ制作担当ドラマが見たいわ。
土曜グランド劇場の系譜を受け継ぐ”土10”枠で、読売テレビ制作担当のドラマが放送されたら面白いし、
なおかつ、アニメ化でバズった「その着せ替え人形は恋をする」をドラマ化したら面白いじゃね?