この映画が描いている「純愛」は、ヒリヒリと痛い。 | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

この映画が描いている「純愛」は、ヒリヒリと痛い。

こんばんにゃ。

J1リーグのホーム開幕戦であるガンバ大阪vs鹿島アントラーズ戦が、

Jリーグの新型コロナウイルス緊急事態宣言下ガイドラインで「超厳戒態勢」扱いになり、

20日の年間パス会員最速先行の時点で5000枚がさばけてしまい、

ファンクラブ会員には1枚も回されないまま、終戦しちゃったワタクシです。

ま、開幕日まで大阪府の緊急事態宣言が緩和されたら追加販売されると思うので。

 

閑話休題。

日曜日はTOHOシネマズ梅田まで、

菅田将暉&有村架純がW主演をつとめた「花束みたいな恋をした」を鑑賞。

「罪の声」が記憶に新しい土井裕泰監督が、

「最高の離婚」「カルテット」「Mother」の坂元裕二のオリジナル脚本を得て撮った純愛物語で、

2015年からの5年間を京王本線沿線でのロケ撮影メインも重なって、

この映画が描く「純愛」は、これまでの「純愛」を描いたどの映画より、ヒリヒリ痛い。

 

2015年。

どこにでもいる東京の大学生2人。

1人は飛田給駅近くの実家暮らしで、ラーメンブログの更新に夢中な八谷絹(有村架純)。

1人は新潟から上京し、グーグルアースに自分の姿が乗っただけではしゃぐ山根麦(菅田将暉)。

ふたりは明大前駅で偶然にも終電を逃し、ともに深夜営業の居酒屋で過ごしたり、

明大前駅から調布駅の10.4㎞を2時間かけて歩いたりして一夜を過ごした。

ここから二人は麦のアパートで同棲生活を始めたものの、次第に現実に直面することに。

 

この映画は、双方の視点から物語を進めていく形式をとり、

数多の固有名詞も盛り込み、題名通りの花束みたいな恋を描いている。

何せ花束って、次第に萎れて枯れていくからね(笑)

主演の二人、人選的にナイスで、パンチが効いてたし、

次第に現実に直面していくことで、ヒリヒリ感を出しているわ。

 

土井監督の手腕もさすがで、初の映画監督作である「いま、会いに行きます。」以降、

土井監督の映画には、泣ける要素が多いので、

この「花束みたいな恋をした」でも、”泣きの名匠”健在を見せつけた。

だが皮肉なことに、製作委員会にTBSテレビは入っておらず、

TBSテレビの連結子会社であるTBSスパークルが参画・制作しているんだよね。

(製作委員会には、MBS、CBCテレビ、テレビ東京、テレビ大阪、BSテレ東が参画している。)

 

この予想外の大ヒットになった「花束みたいな恋をした」。

はじめはテアトル新宿や、テアトル梅田といった小規模でひっそり静かに公開したかったんだが、

新型コロナウイルスの第3波到来で「シン・エヴァンゲリオン劇場版」が公開再延期をしてしまい、

TOHOシネマズをはじめとする「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を公開するはずだった上映館がてんてこ舞い。

そのため、急遽「花束みたいな恋をした」を上映したいと、配給元の東京テアトルに問い合わせが殺到。

このせいで、新宿三丁目エリアのテアトル新宿の対岸、

歌舞伎町エリアのTOHOシネマズ新宿でも公開されたり、

梅田でも茶屋町エリアのテアトル梅田だけでなく、

角田町エリアのTOHOシネマズ梅田でも公開されるという、

所謂珍現象が出てしまっているんだよね。

ま、テアトル系の映画館は、ミニシアターに特化しているせいで、

不沈艦のTOHOシネマズをはじめとする大手シネコンに流れてしまうのは仕方がないがね。