日本映画界よ、これが「無駄にエネルギーをつぎ込んだ」映画だ。 | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

日本映画界よ、これが「無駄にエネルギーをつぎ込んだ」映画だ。

日曜日、「RANMARU~神の舌を持つ男 鬼灯デスロード篇」を鑑賞。
堤幸彦監督が、向井理を主演に迎えたTBS系7月期・金曜ドラマの映画版。
基本的には堤監督の代表作である「TRICK」シリーズを彷彿とさせ、
「神の舌」を持つ青年が、ペロリンチョでアイテムを舐め事件を解決に導くという、
「オールロケ」「小ネタ連発」「特殊能力で事件を解決」に、
「2時間サスペンス」「温泉」を盛り込んだドラマですが、
あまりにも無駄にエネルギーつぎ込んでいます、いや、つぎ込みすぎやん。
映画でも、「ああ、無駄にエネルギーつぎ込んでますね~」な下らねぇ映画でした。

そんで、映画の方。
TVドラマ版最終回で、流れの芸者・ミヤビ(広末涼子)に「落とし前」をつけ、
一緒に旅してきた光(木村文乃)と寛治(佐藤二朗)と別れた蘭丸(向井理)は、
滋賀県米原に向かおうとヒッチハイクしたんですが、
スルーされた車のはねた泥で「米原」が「米沢」になり、山形県米沢。
初めて訪れる場所ゆえ、行き倒れになるも、
鬼灯村のおじさんトリオに(強引な方法で)拾われ、
村の診療所に勤めるりん(木村多江)のマウストゥマウス(決してキスではない)で一命をとりとめた。

蘭丸はミヤビのキスの時のような不快感を感じなかったりんに魅かれたことと、
旅館の若旦那の龍之介(市原隼人)の熱心なオファーにより、
村の温泉で三助(温泉の雑用係)として働くことに。
ここに光と寛治が合流したところで、村に不穏な空気が流れ、
りんの恋人とされた酒蔵の息子(永瀬匠)が殺害されてしまう。

この映画、堤監督だけで楽しんでいるんじゃないか?と思うくらい、
無駄にギャグをつぎ込み、
無駄に共演者を豪華にし、
無駄にオールロケを敢行した結果、
何でもありの無法地帯。
ま、堤監督の作品では、これが「平常運転」だというのだから恐ろしい。
「金田一少年の事件簿(堂本剛版)」「TRICK」「ケイゾク」から見続けている堤監督のファンは、
「RANMARU」で(ある意味)「堤監督としての平常運転」を見て安心したんじゃないかと思うんだよね。



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